高校生男子のキスは過去最低、性交は18年前の約半分――変化の理由を学生たちが自己分析すると? #性のギモン
明日2月14日はバレンタインデー。学校生活では盛り上がるイベントの一つだが、近頃は果たしてどうだろうか。昨今、高校生の恋愛事情に変化が見られる。1974年から行われてきた「青少年の性行動全国調査」。2024年秋に発表された第9回の結果で、高校生のキスや性交などの経験率が前回に比べて大きく下がった。キスは男子で11.1ポイント減の22.8%、女子で13.6ポイント減の27.5%。性交は18年前に比べて男子・女子ともに約半分にまで下がった。一方で、自慰は過去最高の数値となった。性的関心がないわけではないのに、キスや性交の経験率が減少したのはなぜか。当事者である高校生の男子、大学生の女子、そして当該調査にあたった研究者が分析した。(文・写真:ライター・上條まゆみ/Yahoo!ニュース オリジナル 特集編集部)
性に関心はあれど、行動には移さない令和の高校生
1974年からほぼ6年間隔で実施されてきた、日本性教育協会による「青少年の性行動全国調査」。第9回の調査は、2023年8月から2024年3月にかけて、北海道から沖縄までおよそ1万3000人の中高大生の協力を得て実施された。 その結果、とくに高校生について、デートやキス、性交など性的スキンシップの経験率が目立って減少した。なかでもキスは男女とも大きく後退し、前回調査に比べ、高校生男子は11.1ポイント減って22.8%、高校生女子は13.6ポイント減って27.5%。男子については、調査開始以来、過去最低の数字となった。
性交経験では、高校生男子は前回より3.5ポイント減って12.0%、高校生女子は前回より5.3ポイント減って14.8%。2005年のピーク時の高校生男子26.8%、高校生女子30.3%に比べると、半分以下に下落している。 性的な関心が減少しているわけではない。性的関心や自慰の経験については、前回調査に比べ高校生男子、高校生女子とも上昇。とくに自慰経験は、男子は7.4ポイント増えて86.5%、女子は7.6ポイント増えて26.5%と、調査開始以来の最高値を記録した。なお、高校生女子の自慰経験が20%を超えたのは、2023年が初めてだ。 こうした調査結果について、当事者の男子、女子はどう考えるのだろうか。