正面玄関ガラス扉に掲示がある(著者撮影)

正面玄関ガラス扉に掲示がある(著者撮影)

直撃に幹部は掲載を認めた

 対応した幹部は、まず告知を掲示していた事実は認めた。以下、幹部との一問一答を記す。

──暴力団は社会から蛇蝎のように嫌われている。あの告知を出した目的は、厳しい目を少しでも和らげるための人気取りか?

幹部「誰にどう解釈されてもかまわない。地域の安全を考えるだけだ」

──断固たる処置とは、暴力的な制裁を加えるという意味か? それは恫喝ではないのか?

幹部「ノーコメントだ」

──告知を撤去したのは警察の要望か? それとも上部団体の指示か? 違うなら理由を教えて欲しい。

幹部「その件に関してもコメントできない」

 残念ながら、ほとんど回答は得られなかった。が、彼らの行動に合理性はある。暴力団の経済力は、本拠とするエリアの経済規模に比例する。縄張り内で安心して暮らせるように動くのは、暴力団にとってもメリットがあるのだ。ただし業界内部からは「余計なことを言いやがって」と批判されるだろう。なにしろ裏社会は案外狭い。強盗団の当事者に現役組員がいなくても、きっとどこかで暴力団に繋がる。

 キジも鳴かずば撃たれまい──。

 はっきりと声を上げれば、世間からだって批判される。にもかかわらず、リスクを承知でメッセージを出したのは、これが強盗の抑止力になるなら、世間に、警察に、業界にどう思われてもかまわないと決断したからなのか。暴力団が実名を出して強盗にプレッシャーをかけようとするほど、今回の連続強盗事件は異常ということなのか。

 とはいえ、まだ首謀者は捕まっておらず、すべては憶測である。一刻も早く事件を解決し、全容を解明しなければならない。その時、身内から逮捕者を出し、碑文谷一家の告知が茶番にならないよう祈っている。

◆取材・文/鈴木智彦(フリーライター)

関連記事

トピックス

二人とも帽子をかぶっていた
《祝・第一子妊娠発表》小山慶一郎(40)と宇野実彩子(38)が見せていた“ハワイ帰りの幸せなやりとり”「いろいろ行ったよね!」
NEWSポストセブン
10月1日、ススキノ事件の第4回公判が行われた
《延長リクエストは断った》田村瑠奈被告の“ホテルで夜遊び”を車で待つ父親の心情「周りから奇異な目で見られても…」【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
ジャンボ軍団がセレクションに登場。左から金子柱憲、飯合肇、尾崎直道、尾崎健夫(撮影・太田真三)
10年ぶりに勢揃いのジャンボ軍団が語り合った「日本の男子ツアーが盛り上がらない理由」 女子はスターが次々と出てくるのに“ジャンボ尾崎の跡取り”が出ない苦悩
NEWSポストセブン
公判で明らかになってきた田村一家の“地獄の家”の全貌とは
《どうしてここから出られないの…》田村瑠奈被告は現在も「首を拾っただけなのに」と弁護人に伝達、裁判で明かされた“家庭内暴力”「ガムテープが飛んできた」「運転中に首絞め」【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
慶應義塾アメフト部(インスタグラムより)
《またも未成年飲酒発覚》慶大アメフト部、声明発表前に行われた“緊急ミーティング”の概要「個人の問題」「発表するつもりはない」方針から一転
NEWSポストセブン
1月23日、トランプ大統領はケネディ暗殺に関連する非公開資料を機密解除する大統領令に署名した(写真=AP/AFLO)
【本当に狙ったのは誰か】「ジョン・F・ケネディ大統領暗殺事件」の記録が完全公開へ 落合信彦氏の著書『二〇三九年の真実』で指摘された謎や不審点
週刊ポスト
性的パーティーを主催していたと見られるコムズ被告(Getty Images)
《裸でビリヤード台の上に乗せられ、両腕を後ろで縛られ…》“ディディ事件”の被害女性が勇気の告発、おぞましい暴行の一部始終「あまりの激しさにテーブルの上で吐き出して…」
NEWSポストセブン
引退後の生活を語っていた中居正広
【全文公開】中居正広、15年支えた恋人との“引退後の生活” 地元藤沢では「中居が湘南エリアのマンションの一室を購入した」との話も浮上
女性セブン
親方としてのキャリアをスタートさせた照ノ富士(写真・時事通信フォト)
【25億円プロジェクト】照ノ富士親方の伊勢ヶ濱部屋継承 相撲部屋建設予定地の地主が明かした「6階建てお洒落建物」構想
NEWSポストセブン
水原被告がついた「取り返しのつかない嘘」とは
水原一平被告がついた「取り返しのつかない嘘」に検察官が激怒 嘘の影響で“不名誉な大谷翔平コラ画像”が20ドルで販売
NEWSポストセブン
折田氏が捜査に対し十分な対応をしなかったため、県警と神戸地検は”強制捜査”に踏み切った
《「merchu」に強制捜査》注目される斎藤元彦知事との“大きな乖離”と、折田楓社長(33) の“SNS運用プロ” の実績 5年連続コンペ勝ち抜き、約1305万円で単独落札も
NEWSポストセブン
『東京2025世界陸上』のスペシャルアンバサダーを務める織田裕二
「くすぶって終わりたくない…」 織田裕二がバラエティ出演を辞さなくなった切実な背景《『世界陸上』に緊急復帰の理由》
NEWSポストセブン