Kyoko Shimbun 2013.03.22 News

はだしのゲン、標準語に 「広島弁、怖い」の声 これは嘘ニュースです

広島弁むき出しの修正前(上)と、標準語に置き換えた修正後(下)
 中沢啓治さんが自らの被爆体験を元に描いた漫画『はだしのゲン』が、次回増刷以降、標準語に修正して販売されることが分かった。主人公のゲンら登場人物が使う広島弁が怖いとの声が多く寄せられたことへの対応で、同じく一部の残酷な描写についても修正を加えるという。

 『はだしのゲン』は1972年、雑誌『少年ジャンプ』にて連載。主人公の少年・中岡元(ゲン)の生き様を通じ、広島被曝の現実を訴えた。単行本は文庫版も含め発行部数累計1千万部を超え、多くの世代に読みつがれてきた。

 だが、戦争体験のない世代が多くを占めるにつれ、「作中の広島弁が乱暴で怖い」、「被曝の描写が残酷的」との声が高まっており、保護者の中には「子どものトラウマ(心的外傷)になる可能性もある」として平和学習の教材として使用することに反発する事例が増えてきたという。

 これらの声に対応するかたちで次回増刷分からの修正では、セリフの広島弁を標準語に変更。「おどりゃ」「~じゃ」などの表現を「お前」「~だ」に改める。また原爆投下直後の広島市内を描いた部分にも修正を加え、ただれた皮膚を露出しながら市内を歩く人々に服を着せるなどの加筆もおこなう。

 さらに残酷な描写が延々と続くページ部分では、読者が不快感を催さないよう数ページおきに、県のゆるキャラ「ブンカッキー」のイラストが入った「おしい!広島 ブンカッキーの名産コーナー」をはさむことで、「おしい!をおいしい!に」という県の地域振興にも役立てたいとしている。

 同様の理由から、広島市は原爆資料館に展示されている「がれきとなった市内をさまよい歩く被爆者」の人形を2016年度に撤去、代わりに被曝したブンカッキー人形の展示に置き換えることを表明している。

 広島県に詳しい京都大学地域文化学部の坂本義太夫教授(檸檬論)は「今回の修正ははだしのゲン萌え4コマ化への第一歩。軍靴の足音は遠のくかもしれないが、この調子ではいずれ原爆ドームも見ばえが悪いとの理由で元の姿に復元されるのではないか」と指摘した。

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