ミックス、マスタリング時のサンプルレート、bit数について
ミックスやマスタリングを行う時の設定として、サンプルレートとbit数を設定すると思うのだが、これが結構録音やミックスに於いて度々議論になる。
私としては録音やミックスは最低でも48kHzで、bit数は32にして作業をしている。kHzが高ければ高い程、原音に近い音で収録が出来るのと、プラグインの効果も原音に対して綺麗に掛かるようになる。但し、録音の場合、近くでノイズの発生しているものでもあれば、そのノイズも正しく綺麗に録音されてしまうので、kHzが高すぎるのも実は問題になったりする。
bit数は音量のふり幅で、細かいダイナミクスを再現する事が出来る。プロの現場では32bitと24bitは同じだから24bitで良いと言われます。何せ最終的には44.1kHzの16bitに落とすのだからと。故に最初から44.1kHzの24bitでいいじゃないかと。
まあ、私はそのプロとは一緒に仕事をしないのだが、bitの設定で私がそれでも32bitを選ぶのは、やはりこのダイナミクスである。
例えばボーカルを録るとき、ピークを超えないように録音をするはずである。このピークを越えてしまうと音割れの原因となるからである。しかし、32bitで録音している場合ダイナミクスの広さ故、ピークを越えた先までしっかり録音する事が可能である。最終的に書き出す時に0dbを越えなければ音割れを起こさず収録する事が可能なのである。
32bitで録音の出来る環境を持っている人は一度音割れしそうな音量で録音をしてみるといいだろう。そこから波形のdbを下げてみるとピークで潰れずちゃんと録音が出来ているはずなので。
よって私として、kHzもbitも出来るだけ高くした状態で録音もミックスも行いたいのである。
そしてマスタリングの時に初めて44.1kHzの16bitにして最終的な音圧を上げて仕上げるのが私のスタイルである。
これは昔ミックスを教えてくれていた人、専門学校で共に学んでいた生徒等、多くの人はミックスの後は44.1kHzの16bitにしていた。
しかし、どうも現場によってはマスタリングの段階でも48kHzの環境でマスタリングの時にディザリングをするようなエンジニアも居るらしいという事を耳にした。
最後に書き出す時に音が変わってしまうのが私はどうしても気持ち悪いので、個人的にはミックスの時にディザリングをして44.1kHzの16bitにしてからマスタリングを行った方がいいと考えている。これは今でも考え方が変わっていない。



コメント