Windowsでは、ユーザー個人が作成したファイルやフォルダだけでなく、オペレーティングシステム(OS)自体もかなりの容量を消費しています。
容量を空けたい場合には、ちょっと検索すれば、消去しても問題のないキャッシュが隠れているのが見つかるはずです。
とはいえ、Windowsにもともと設定されていて、むやみに触らないほうがいいファイルやフォルダもいくつか存在します。
それらをいじってしまうと、システムが不安定になったり、データを失ったり、ほかの悲惨な結果を招いたりしかねません。
以下に、一般ユーザーがWindowsのファイルシステムを探っているときに触れるべきではないファイルやフォルダをご紹介します。
目次
1. Program FilesとProgram Files (x86)
格納されている場所:C:\Program FilesおよびC:\Program Files (x86)
ソフトウェアをインストールするときは通常、EXEファイルを開いてインストール作業を実行します(ポータブルアプリの場合は除く)。
その際、アプリケーションはProgram Filesフォルダに専用エントリを作成し、レジストリ値を追加し、そのほかシステム上で適切に動作するのに必要なタスクを実行します。
そのためProgram Filesフォルダを開くと、あなたがこれまでにインストールしたほとんどのプログラムのフォルダがそこに並んでいるでしょう。
極稀な例外を除いては、それらのフォルダ内にあるプログラムのデータをいじる必要はないはずです。
そこには、プログラムが動作するのに必要な設定情報が含まれています。それをいじってしまうと、アプリが正常に動かなくなって再インストールするはめになるかもしれません。
また、ソフトウェアをアンインストールするときは、「設定」>「アプリ」>「アプリと機能」と進んで作業するのが適切な方法です。
Program Filesからアプリのフォルダを削除しても、ほかの関連するリファレンスはシステム上に残ったままになるので、完全にアンインストールしたことにはなりません。
お使いのWindowsが32ビット版の場合は、32ビット版のソフトウェアしかインストールできないので、あるのはProgram Filesのフォルダのみです。
一方、64ビット版をお使いの場合は、もうひとつ別にProgram Files (x86)のフォルダもあるはずです。
その場合、32ビット版ソフトウェアはProgram Files (x86)に保存され、64ビットの互換ソフトウェアは標準のProgram Filesに保存されます。
2. System32
格納されている場所:C:\Windows\System32
C:\Windowsフォルダにあるほぼすべてのものが今回のリストに該当しそうですが、中でもSystem32フォルダは特に注意が必要です。
それは、PCが適切に動作するうえで欠かせないDLL(ダイナミックリンクライブラリ)ファイル、およびシステムプログラムが多数納められているからです。
例としては、PCのオーディオ処理サービスや、Windowsの起動に不可欠なファイル、フォントを正しく表示するためのリソースなどが挙げられます。
System32にはさらに、Windowsに標準搭載されているプログラムの実行ファイルも含まれています。たとえば、「電卓」を実行する「calc.exe」や、「Microsoftペイント」を実行する「mspaint.exe」といったファイルです。
ほとんどのユーザーは、そもそもSystem32を開く必要がないのですが、System32は以前からインターネットジョークのネタにされてきました。
初心者ユーザーを困らせようとして、System32はコンピューターウイルスだとか、削除すればPCの動作が速くなるなどとでたらめを言う人がいるのです。
しかし実際のSystem32はWindowsが機能するための非常に重要なフォルダですから、むやみにいじるとWindowsを再インストールすることになりかねません。
3. Page File
格納されている場所:C:\pagefile.sys
このファイルを見られるようにするには、エクスプローラーの「表示」タブをクリックし、「オプション」>「表示」から「保護されたオペレーティングシステムファイルを表示しない」のチェックを外す必要があります。ただし、この操作はおすすめしません。
PCに搭載されているランダムアクセスメモリ(RAM)は、そのとき開いているプログラムのデータを一時的に保存しておく場所です。
たとえば、Microsoft Wordのインスタンスを開くと、高速アクセスができるようRAMに保存されます。RAMの容量が大きい方が、複数のプログラムを同時に実行できるのはこのためです(RAMについてもっと詳しく知りたい人は、こちらの記事をお読みください)。
物理RAMがいっぱいになってくると、Windowsはページファイルまたはスワップファイルと呼ばれる機能を使います。
ページファイルは、RAMのような役割を果たすハードディスク上の領域のことです。PCのRAMに十分な容量があれば、ページファイルが使われることはめったにないでしょう。
一方、ページファイルにちょくちょく頼る状況だとパフォーマンスに影響が出ます。ハードディスクはRAMよりずっと動作が遅いからです(ソリッドステートドライブでない場合はなおさらです)。
何がPCの容量を消費しているのか調べれば、おそらくページファイルが数ギガバイトほど消費しているでしょう。容量節約のためにページファイルを無効化したくなるかもしれませんが、それはおすすめしません。
ページファイルが無効になっていると、RAMがいっぱいになっても予備のメモリに切り替えることができず、プログラムがクラッシュする可能性があります。
Windowsでは、必要であれば仮想メモリをユーザー自身が管理することができますが、一般的なユーザーはOSの自動管理に任せるべきです。
メモリに問題がある場合には、RAMの空き容量を増やすことも可能ですが、それよりもRAMを増設するのが適切な解決法です。
4. System Volume Information
格納されている場所:C:\System Volume Information
「保護されたオペレーティングシステムファイルを表示しない」にチェックが入っていると表示されません。
System Volume Informationもまた、かなりの容量を使っているのに役割がよくわからないフォルダですが、実はここにはWindowsの重要機能がいくつか納められているのです。
実際には開こうとしても、「アクセスが拒否されました」というエラーメッセージが出ます。
System Volume Informationフォルダに入っているのは、システムに加えた変更を元に戻せるようにPCが作成する「システムの復元」ポイントです。
このフォルダの使用容量を減らすには、スタートメニューの検索ボックスに「復元ポイント」と入力し、「復元ポイントの作成」をクリック。ウィンドウが開いたら、「C:」ドライブをクリックして「構成」を選択します。
「ディスク領域の使用」の欄にある「最大使用量」のつまみを動かせば、システムの復元に使われる容量を減らすことができますが、今後復元が必要になったときの選択肢が狭まるので注意してください。
復元ポイントに加えて、System Volume InformationにはWindowsがドライブのインデックスを作成するために使用するデータも含まれています。このデータがなければ、瞬時にできる検索がとても遅くなってしまいます。
また、System Volume Informationフォルダには、ファイルのバックアップに必要な「ボリュームシャドウコピーサービス(VSS)」が作成したシャドウコピーも保存されます。
ほかの重要フォルダと同じく、System Volume Informationにも触るべきではありません。アクセスしようとしたり、変更を加えようとしたりしないでください。
Windowsの適切なパフォーマンスのためには、このフォルダの中身が必要なのです。それに手を加える理由など1つもありません。
5. WinSxS
格納されている場所:C:\Windows\WinSxS
WinSxSは「Windows Side By Side」の略で、Windows 9x系の使用時にトラブルを起こしていた問題に対処するためにつくられました。
この問題は俗に「DLL地獄」と呼ばれ、DLLファイルのバージョンの競合や重複、破損が起きたときに発生します。
Microsoftはこの問題を解消するために、すべてのDLLについて複数のバージョンをWinSxSフォルダに格納し、Windowsがプログラムを実行するときに適切なバージョンのDLLがロードされるようにしました。
これにより、プログラムがWindowsでもう使われなくなった古いDLLへのアクセスを必要とする場合などの互換性が向上しています。
Windowsを長く使えば使うほど、WinSxSフォルダは肥大化します。そしてお察しのとおり、WinSxS内のファイルを選んで削除するのはおすすめできません。
そもそも、このフォルダに直接アクセスしてはいけません。それよりも、Windowsの定期クリーンアップを行う際に「ディスククリーンアップ」ツールを使って不要なファイルを消去してください。
6. D3DSCache
格納されている場所:C:\Users\ユーザー名\AppData\Local
最後は、ここまでに紹介したものほどOSのタスクにとって重要ではありませんが、ぜひ取り上げておきたいフォルダです。
というのも、これはいったい何のフォルダなのかと疑問に思っている人が多いからです。D3DSCacheは、MicrosoftのAPI「Direct3D」用にキャッシュされた情報を含むフォルダです。
Direct3Dは「DirectX」の一部で、ゲームなど負荷の高いソフトウェアのグラフィックスの描画に使われています。
通常ならD3DSCache内にあるファイルに触れる必要はないはずですし、使用容量も数メガバイト程度です。
ただし、ゲーム中にグラフィックスファイル関連のクラッシュが発生する場合には、このキャッシュを消去するのが有効な対策になるかもしれません。
この6つのフォルダには触れてはいけない
Windowsが多くのフォルダを隠しているのには理由があります。
一般的なユーザーであれば、そのようなフォルダの中身に直接触れる必要はまったくありません。Windowsが適切に管理して、システムにダメージが及ばないようにしてくれます。
今まで存在を知らなかった隠しフォルダのファイルを見つけたら、まずはGoogleで検索するようにすれば、システムに思わぬダメージを与えないですみます。
また、何か不具合が起きたときにデータを復元できるよう、定期的にバックアップを取ることもお忘れなく。
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Image: MakeUseOf
Screenshot: ライフハッカー[日本版]編集部
Original Article: 6 Default Windows Files and Folders You Should Never Touch by MakeUseOf