『5.11小橋健太選手引退試合』 | フィーチャーズ

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フィーチャーガールによる
コラム女子プロレス団体

鈴木は『普通』という言葉があまり好きではありませんでした。



鈴木の場合仕事で個性を非常に求められるせいか、
普通=没個性みたいな感覚がどこかにあるのか普通と言われるのが嫌でした。


なので今までなるべく普通にはならないように努力してきたし、
きっとプロレスラーの皆さんも普通と言われるのは好きじゃないんだろうなと考えていました。



しかし試合後に小橋選手が引退試合の感想を聞かれて一言目に

「普通でした。」

と答えた時、普通という言葉の持つ意味が鈴木の中で変わりました。






当日は雨により足元は最悪でした。

更にものすごい人で公園の入口は渋滞しており身動きもできない始末。


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小橋選手の人気を武道館に入る前から身を以て知ることになりました(^_^;)




正直言うと鈴木は…

小橋選手のプロレスを観て育っていない世代のファンなのであまり小橋選手に思い入れがありませんでした。


なので周りの盛り上がりを見て、聞いてはいたけど小橋選手の人気ぶりに驚いたくらいです。
申し訳ないです。



しかし試合が始まると、まず出場選手の豪華さに驚きました。
(当日幸運なことに試合を観ることが決まったのでカード未チェックでした)


第一試合からメインまで他団体からもスター選手が目白押しです!



彼の引退のために集まった選手は世代もそれぞれ違い、
いつも以上に最高の試合を作ろうという選手達の熱気を二階席からでも伝わりました。


ああ小橋選手はファンだけでなくレスラーからも愛されるレスラーだったのだ、と彼の人望の厚さをひしひしと肌で感じました。





メインは8人タッグでした。


以前に引退試合を発表された時、鈴木は心配になりました。
リングに上がる小橋選手の身体が闘病や怪我でボロボロなのは明らかだったからです。



しかし武道館での小橋選手は違いました。

疲れこそ見えたものの生き生きとしていて大技も丁寧で、美しかった!


鈴木が動画で一度観て以来好きになったローリングクレイドルを、最初で最後になったけれど見ることができて感激でした。



もう生で観ることがないのは寂しいけれど…。





そして試合が終わり引退試合の感想を聞かれた小橋選手は、こう答えました。


「普通でした。
いつもと変わらなかったです。いつもと変わりなく普通に出ることができて、朝早く起きて道場で練習して、武道館に来ることができました。」


え?普通だなんて…と一瞬思った後に、鈴木はハッとしました。



素晴らしい仲間に囲まれてこんなに素晴らしい試合を、普通にすることの難しさ。


怪我をする前のように普通に技をきめる難しさ。


そして、普通に健康体で日常を過ごすことの難しさ…。




そんな色んな思いをこの『普通』という言葉が内包している気がして、鈴木はドキッとしたのです。




その後、柔らかな笑顔を浮かべ小橋選手は何度も何度も彼に関わった人達やファンに感謝を述べていました。



三沢選手のように引退試合ができなかった選手は沢山いるけど、引退試合を『普通』にできたことへの感謝。

そんなことも会場で三沢コールが起こった時に述べていました。




小橋選手の『普通』には、普通より沢山の感謝と彼への周囲の愛が詰まった温かい言葉だと感じました。







なら私の普通はどうかな?

なんてことを考えてたら寝れなくなった5.11でした!
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