少子化が進む中、福島県磐梯町は町内の2小学校を統合せず、それぞれ特色ある教育を打ち出す。居住地に応じた学区制から児童、保護者が自由に選べる学校選択制を導入。魅力ある教育を通じ、教育移住などによる人口増加を目指す。
2026(令和8)年度からの移行を予定している。磐梯一小は小グループによる協働の学び、体験や交流活動の充実、全児童が分かりやすく学べる「授業のユニバーサルデザイン化」などを想定している。磐梯二小は学年の枠を超えて学ぶ「異年齢学級」、自分のペースでやりたいところから学ぶ自由進度学習などを取り入れる。
現在の児童数は磐梯一小が119人、磐梯二小が46人で、減少傾向が続いている。町は現在の人口から千人多い4千人を目標に掲げており、特色ある学びで町外からの移住を呼び込む。
小学校の選択制導入の他、磐梯中は地域で活躍する人、地域の課題などを学ぶ探究に力を入れる。保育所と幼稚園、こども館は統合し、幼保連携型認定こども園を2027年度に設置する。高梨哲夫町教育長は「多様性が受け入れられ、それぞれの個性が尊重されながら共に学ぶ教育を実現していく」と話している。