タイ 米大統領の海外援助停止受け 難民キャンプ医療施設に影響

アメリカのトランプ大統領が海外援助を90日間停止する大統領令に署名したことを受けて、東南アジアのタイでは、ミャンマーから逃れてきた人々が生活する難民キャンプの医療施設が運営を停止するなど影響が出ています。

アメリカのトランプ大統領はアメリカ政府が行う海外援助を90日間停止し、その内容を見直すとした大統領令に署名し、これを受けて、国務省とその傘下のUSAID=(ユーエス・エイアイディ)アメリカ国際開発庁が行う海外援助は一部を除いて一時的に停止しています。

タイの地元メディアなどによりますとその影響でタイ北西部の国境近くにあり、ミャンマーから逃れてきた人々が生活する難民キャンプではUSAIDの支援を受ける医療施設が閉鎖したということです。

そして、医療施設の閉鎖を受けて、難民キャンプの外にある地元の病院がけが人の治療を受け入れているということです。

国連によりますとこの難民キャンプでは2万9000人あまりが生活しているということです。

一方、難民キャンプ周辺にある病院で働く日本人医師によりますと、自身が働く病院の関連団体ではミャンマー国内の戦闘に巻き込まれ、けがをした住民らの緊急搬送などを行っていたものの、運営資金の大部分をUSAIDに頼っていたため、今後、けが人の搬送ができなくなるおそれがあると言うことです。

日本人医師は、「支援がないと生きられない人が たくさんいるのが現実なので、死活問題、命に直結する問題です」と話していました。

あわせて読みたい

スペシャルコンテンツ