式が長くなると、どこから計算をすればよいのか分からなくなってしまうかもしれません。しかし、計算の順序は意外と単純です。
長い計算式の問題に挑戦してみましょう!
問題
次の計算をしなさい。
5+5÷5×5+5−5
+、−、×、÷のすべての演算が含まれています。正しい答えを導くことができるでしょうか。
解説
今回の問題の答えは「10」です。
また、途中の計算は次のようになります。
5+5÷5×5+5−5
=5+1×5+5−5
=5+5+5−5
=10+5−5
=15−5
=10
まず注意しなければいけないのは、計算の順序です。
四則(足し算・引き算・掛け算・割り算)が混じった式では、通常、次のような順序で計算します。
(1)掛け算・割り算の計算
(2)足し算・引き算の計算
今回の問題では、「5÷5×5」の部分を優先して計算するということになります。
この部分は、割り算・掛け算が混じった式なので、前から順に計算をしましょう。
5÷5×5
=1×5
=5
すると、元の式は「5+5+5−5」となり、あとは簡単な足し算と引き算の計算だけですね。
前述の解答例では前から順に計算をしましたが、ここでは少し工夫してみましょう。
5+5+5−5
=5+5+5+(−5)
=5+5+{5+(−5)}
=5+5+0
=10
ここでは、計算順序を変えても結果が同じになるという法則である、結合法則を利用して計算してみました。
<結合法則>
(○+△)+■=○+(△+■)
(○×△)×■=○×(△×■)
※引き算と割り算には適用できません
結合法則に従って計算順序を入れ替え、「5−5=0」の部分を先に計算すると、少しだけ計算が簡単になりましたね。
まとめ
長い式の計算では、「計算の順序」と同時に「ひと塊りにできる部分」を意識すると良いでしょう。今回の問題では「5÷5×5」や「5−5」をまとめて考えることで、計算の見通しがしやすくなりましたね。
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※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
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