看護師が患者に薬投与せず 第三者委で健康被害の有無検証へ

桑名市の総合医療センターに勤務する看護師が入院患者に処方された薬を投与していなかったことが分かり、センターが第三者委員会を設置して患者に健康被害がなかったかどうかなどについて検証するとともに看護師の懲戒処分を検討することにしています。

桑名市総合医療センターによりますと、20代の男性看護師がおととし10月からことし1月にかけて入院患者40人に対して処方された薬を投与していなかったということです。

1月21日にこの看護師のロッカーに入院患者の未開封の内服薬が入っているのを同僚の職員が見つけたということです。

調査に対し、看護師は「投薬する途中にナースコールで呼ばれた際などに忘れてしまった。とがめられるのが嫌で、報告しなかった」などと話しているということです。

センターによりますと、対象の患者の多くは、認知症などの高齢者で、これまでに13人が亡くなったということです。

亡くなった患者の主治医は「薬が投与されなかったことと死亡に関連はない」としていますが、センターでは外部の医師などによる第三者委員会を設置し、健康被害の有無などについて検証を進めることにしています。

また、看護師は現在、自宅待機となっていて、今後、懲戒処分を検討するということです。

山田典一病院長は「ご迷惑とご心配をおかけしたことを心よりおわび申し上げます。今後、信頼回復に努め、再発防止に取り組みたい」と話しています。

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