石破総理大臣とアメリカのトランプ大統領との初めての日米首脳会談は、少人数での会談をおよそ30分間、食事をとりながら意見を交わす「ワーキングランチ」を1時間余り行い、先ほど日本時間の午前3時40分すぎに終了しました。
このあと両首脳がそろって記者会見を行うことにしています。
放送同時提供とライブ配信でお伝えします。
放送同時提供
【ライブ配信】(オリジナル音声)
石破首相は
ワシントンを訪れている石破総理大臣は、日本時間の午前2時前からホワイトハウスでトランプ大統領との初めての日米首脳会談に臨み、はじめに同席者を限定した少人数の会談をおよそ30分間、行いました。
この中で、石破総理大臣は「安倍元総理大臣の婦人の昭恵さんを通じて、トランプ大統領から頂いた本にはピースと書かれており、非常に感銘を受けた。トランプ大統領の深い思いが込められていると感じた」と述べました。
その上で、トランプ大統領が大統領選挙の演説中に銃撃された際の写真に触れ「ひるむことなく立ち上がり、拳を天に突き上げた写真が非常に印象的だった。背後には星条旗があり、青い空が映っており、おそらく歴史に残る一枚だ」と述べました。
そして「私も総理大臣に就任して以来、地方創生を掲げている。それは日本には地方を中心に、忘れ去られ、寂しい思いを持った人がたくさんおり、そういう人たちに、もう一度夢と希望を持ってもらいたいという思いに基づくものだ」と説明しました。
さらに「日本とアメリカは今非常に緊密な関係にあるが、それはすべて1期目のトランプ政権でトランプ大統領と、今は亡き安倍元総理大臣との2人によって礎が築かれた。今後もトランプ大統領と私、そしてアメリカと日本が力を合わせ、さらに世界が平和になり、さらに人々が夢と希望を持って生きていくことができるよう努めていきたい」と述べました。
両首脳は午前2時半前から食事をとりながら意見を交わす「ワーキングランチ」に臨んでいて、終了後にはそろって記者会見を行うことにしています。
また、会談の成果を共同声明として発表することにしています。
トランプ大統領は
アメリカのトランプ大統領は7日、ホワイトハウスの執務室で石破総理大臣と会談しました。
トランプ大統領は、会談の冒頭、「石破総理大臣と会えて大変光栄だ。彼は非常に尊敬されている人物で、すばらしい仕事をしている。石破総理大臣は日本国民からとても好かれている。彼を執務室に迎えることができて本当に光栄だ」と述べて歓迎の意を示しました。
その上で、「アメリカは日本に対しておよそ1000億ドルの赤字を抱えている。しかし、私たちはそれを縮小し、対等な関係にまで持っていきたい。簡単にできると思う。それが私のやりたいことだ」と述べて、貿易赤字の削減に向け日本の協力を求めました。
また、トランプ大統領は記者団からの質問にも答えました。
この中で、トランプ大統領は「北朝鮮について議論する。これは常に議題になることだ」と述べました。
日本製鉄によるUSスチールの日本製鉄による買収計画をめぐり考えを変えたかと問われたのに対しては、「われわれはきょう、それについて話し合うだろう。考えを変えてはいないが、とてもよい情報が得られると聞いている」と述べました。
さらに自動車への関税については「常に検討している」と述べました。
「ワーキングランチ」始まる
石破総理大臣とアメリカのトランプ大統領との初めての日米首脳会談は、少人数での会談をおよそ30分間行ったのに続き、先ほど日本時間の午前2時半前から食事をとりながら意見を交わす「ワーキングランチ」が始まりました。終了後には、両首脳がそろって記者会見を行うことにしています。
- 注目
【詳細】日米首脳会談での発言
石破首相 関税「お互いの利益になることが重要」
石破総理大臣は日米首脳会談で、両国間の関税の扱いについて「お互いの利益になることが重要だ。アメリカの発展、そして日本の発展のために有益な制度となることを期待している。具体的なことは、これからだ」と述べました。
石破首相「トヨタといすゞが工場を」
石破総理大臣は日米首脳会談で「トヨタ自動車の豊田章男会長はトランプ大統領が再び就任することを心待ちにしていた。トヨタ自動車は、アメリカで工場を拡張・新設する計画を近々、実行する。4月から本格的に稼働する」と述べました。
また、大手トラックメーカーのいすゞ自動車についても「まだ発表していないが、近々アメリカに工場を建設し、多くの雇用をつくることを決定した」と述べました。
石破首相「対米投資を伸ばしていきたい」
石破総理大臣は日米首脳会談で、通信大手ソフトバンクグループの孫正義社長が先にアメリカに巨額の投資を行うと発表したことに触れ「日本のアメリカに対する投資は、この5年間、連続して世界一であり、これから先、もっと伸ばしていきたい」と述べました。
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トランプ大統領「他国と互恵的な貿易実施 発表予定」
トランプ大統領は会談の冒頭「私は来週、他国と互恵的な貿易を行うことについて発表する予定だ。望んでいるのは、これ以上でも以下でもない。来週、貿易だけではなく、ほかにもいろいろなことを発表するつもりだ」と述べました。
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トランプ大統領「シンゾウは私のすばらしい友人だった」
トランプ大統領は会談の冒頭、安倍元総理大臣について「シンゾウは私のすばらしい友人だった。彼の身に起こったことは恐ろしく、これほどまでに悲しい気持ちになったことはなかった」と述べました。その上で石破総理大臣については「シンゾウはあなたに多大な敬意を抱いていた。あなたも彼の親しい友人であったことを知っている。あなた方と会えたことを光栄に思う」と述べました。
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トランプ大統領「対日赤字縮小し対等な関係に」
トランプ大統領は会談の冒頭「アメリカは日本に対しておよそ1000億ドルの赤字を抱えている。日本がとても優れた交渉者であり、驚くことではない。しかし、私たちはそれを縮小し、対等な関係にまで持っていきたい。簡単にできると思う。それが私のやりたいことだ。他の国々も、赤字についてはアメリカと対等な関係にしていきたい」と述べました。
トランプ大統領「石破総理大臣と会えて大変光栄だ」
トランプ大統領は会談の冒頭、「石破総理大臣と会えて大変光栄だ。彼は非常に尊敬されている人物で、すばらしい仕事をしている。石破総理大臣は日本国民からとても好かれている。彼を大統領執務室に迎えることができて本当に光栄だ」と述べました。
トランプ大統領 自動車関税「常に検討している」
トランプ大統領は、会談の冒頭、記者団からアメリカに輸入される自動車に対する関税について問われたのに対し、「それは常に検討している」と述べました。
トランプ大統領 USスチール「とてもよい情報が得られる」
トランプ大統領は、会談の冒頭、記者団から日本製鉄(にっぽん)によるUSスチールの買収計画について問われたのに対し、「それについてとてもよい情報が得られると聞いている」と述べました。
トランプ大統領 USスチール売却「きょう話し合う」
トランプ大統領は、会談の冒頭で記者団からUSスチールの売却について考えを変えたかと問われたのに対し、「いいえ。われわれはきょう、それについて話し合うだろう」と述べました。
トランプ大統領「北朝鮮について議論する」
トランプ大統領は会談の冒頭、記者団に対し「北朝鮮について議論する。これは常に議題になることだ」と述べました。
トランプ大統領「来週 ゼレンスキー大統領と会談」
トランプ大統領は会談の冒頭、記者団に対し、ロシアによるウクライナ侵攻をめぐり「おそらく来週、ゼレンスキー大統領と会談する。プーチン大統領とも話すだろう。あの戦争が終わるのを見たい」と述べ、来週にも首都ワシントンでゼレンスキー大統領と会談する可能性を示しました。
トランプ大統領 ガザ地区対応「何も急ぐことはない」
トランプ大統領はパレスチナのガザ地区への対応について記者団から問われ、「何も急ぐことはない。われわれがそこにいる事実、そこに投資しているという事実が平和につながると思う」と述べました。
トランプ大統領はガザ地区をアメリカが長期的に所有して再建すると主張し、地区の住民を別の場所に移住させるべきとの考えを示しています。
石破総理大臣はトランプ大統領が就任後に対面で会う2人目の外国首脳となります。
今回の会談で石破総理大臣はトランプ大統領と率直な意見交換を行い、首脳どうしの個人的な信頼関係を築きたいとしています。
また安全保障分野では日米同盟がインド太平洋地域の平和と安定の礎だという認識のもとで、抑止力と対処力のさらなる強化で一致したい考えです。
さらに中国の動向をめぐり、沖縄県の尖閣諸島にアメリカの防衛義務を定めた日米安全保障条約の第5条が適用されることを確認し、台湾海峡の平和と安定の重要性も共有したいとしています。
これに加えて
▽外務・防衛の閣僚協議、いわゆる「2プラス2」の早期開催や、
▽自衛隊とアメリカ軍の指揮・統制の向上、
▽防衛装備品の技術協力の促進なども確認したい考えです。
一方、経済分野ではアメリカに対する日本の巨額投資が雇用の創出にも貢献していることを説明し、両国の国益に沿う協力関係の構築を目指す方針です。
そして、トランプ大統領にできるだけ早く日本に招待したいと伝えることにしています。
日米両政府は会談の成果を盛り込んだ共同声明を発表する方向で調整を進めていて、会談終了後には、両首脳がそろって記者会見を行うことにしています。
トランプ大統領が出迎え【動画も】
アメリカのトランプ大統領は7日午前11時50分ごろ、日本時間の8日午前1時50分ごろホワイトハウスで石破総理大臣を出迎えました。
両首脳は握手を交わしたあと、ならんで報道陣に笑顔で手を振り、トランプ大統領は「日本が好きだ」と述べました。そして2人はホワイトハウスの建物の中に入りました。
少人数の会合に岩屋外相らが同席
石破総理大臣とアメリカのトランプ大統領との初めての日米首脳会談は、同席者を限定した少人数の会合に、日本側からは岩屋外務大臣、橘官房副長官、岡野国家安全保障局長が同席しました。
8日未明 日米首脳会談 石破首相 両国の関係強化を図る考え
日米首脳会談 経済安全保障 防衛産業協力などで意見交わすか
米政府高官「地域の脅威を確実に抑止するため協力」
アメリカ政府高官は7日午前、トランプ大統領と、石破総理大臣による日米首脳会談に先立って記者団への説明を行いました。
この中でアメリカ政府高官は日米同盟の重要性について「アメリカは日本との長く緊密な同盟関係を誇りに思っており、日米関係はインド太平洋に平和と繁栄をもたらす新時代を迎えている。両国は、あらゆる防衛力を通じて地域の脅威を確実に抑止するため、引き続き協力していく」と述べました。
その上で、安全保障をめぐっては「防衛装備や技術の協力強化について意見を交わすことになる」と述べたほか、サイバーセキュリティー能力の向上や、宇宙分野での協力の拡大、それにAIや半導体などの先端技術の開発に向けた共同事業の促進などについても話し合うとしています。
また、日本と韓国との3か国の協力を引き続き支持し、ともに北朝鮮の非核化に取り組む考えは変わらないと強調しました。
一方、経済分野では「トランプ大統領は、アメリカのエネルギー輸出を世界に向けて開放することを目指している」と述べ、日本によるアメリカ産のエネルギー資源の購入が主要な議題のひとつとなるという認識を示しました。
また、「トランプ大統領は貿易赤字に大きな関心を寄せている」としてアメリカの対日貿易赤字が議題になるとしたほか、「日本からアメリカへの投資について議論も行われるだろう」と述べました。
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