トランスジェンダーの選手の女子スポーツへの参加をめぐっては、競技の公平性をどう保つのかが大きな議論となるなか、トランプ大統領は5日、トランスジェンダーの選手が女子スポーツに参加することを禁止し、従わなかった学校や団体などには連邦政府の支援を打ち切るとする大統領令に署名しました。
これを受けて、アメリカのおよそ1100の大学から53万人以上のアスリートが参加するNCAAは6日、トランスジェンダーの選手の競技への参加について、女子競技には出生時に女性だった選手のみが参加できると規定を改定すると発表しました。
新しい規定では、出生時に女性であっても男性ホルモンの一種「テストステロン」を増やすなどのホルモン療法を行った場合には女子競技への参加はできないということで、NCAAのチャーリー・ベーカー会長は「明確で一貫性のある規定が、学生アスリートにとって最善の策であると強く信じている。これは大学スポーツを近代化する上で必要なものだ」とコメントしています。
NCAAの規定の変更を受けて、トランプ大統領は自身のSNSで「女性にとってすばらしい日だ。女性のスポーツを守ることができ、誇りに思う」などと投稿しています。
全米大学体育協会 トランスジェンダー選手の競技参加規定 改定
アメリカのトランプ大統領がトランスジェンダーの選手の女子スポーツへの参加を禁じる大統領令に署名したことを受け、NCAA=全米大学体育協会は6日、競技への参加規定を改定し、女子の競技には出生時に女性だった選手のみが参加できると限定しました。
世界陸連会長 大統領令への支持を表明
世界陸連のセバスチャン・コー会長は6日、トランプ大統領の署名した大統領令について、自身のSNSに「女子競技の公正さを保つことは陸上競技の基本原則であり、明確であいまいさのない方針を確立することは、重要な第1歩だ」と投稿して支持しました。
コー会長はイギリス出身の68歳。陸上競技の元選手で、男子1500メートルでは1980年のモスクワオリンピックと1984年のロサンゼルス大会で金メダルを獲得し、引退後は2012年のロンドン大会で組織委員会の会長を務めました。
その後は世界陸連の会長を務めながらIOC=国際オリンピック委員会でも委員を務め、バッハ会長の退任にともなって来月行われるIOCの会長選挙にも立候補しています。
世界陸連はおととし、男性として思春期を過ごしたトランスジェンダーの選手の女子競技への出場を禁止していて、今回、国際競技団体のトップとしてはいち早く、大統領令への支持を表明した形です。
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