東京都労働委員会は、東京電力福島第1原発事故の収束作業を担っていた共同企業体(JV)代表の竹中工務店(大阪市)に対し、2次下請けの作業員が所属する労働組合「原発関連労働者ユニオン」(東京都)との団体交渉に誠実に応じるように命令を出した。直接の雇用関係がないのに団交が認められるケースは少ない。(片山夏子、鈴木太郎)
◆東京都労働委、直接雇用なくとも被ばく労働管理責任
労組が4日に都内で会見して明らかにした。被ばくした作業員の労働環境について説明を求める団交を労組は申し入れていたが、竹中が拒否を続けていた。命令は1月29日付。
命令書などによると、2次下請けの作業員だった北九州市の男性(50)は、2011年10月から福島第1原発などでの事故収束作業に従事。原発を離れた翌月の2014年1月に急性骨髄性白血病と診断され、2015年10月に労災認定された。竹中は東京電力から放射線に対する安全確保と被ばく線量の低減を求められており、都労委は工事の放射線管理業務を担う責務を負っていたとして「労組法上の使用者に当たる」として団交に応じるよう命じた。
会見した男性は「率直にありがたい。廃炉作業が続く中で病気になる人が出たとき、少しでも交渉のハードルが下げられるようになれば」と話した。
竹中工務店東京本店は「現在、対応について協議をしている」としている。
労働問題に詳しい指宿昭一弁護士は「原発関連の元請けに対しての画期的な命令。原発の放射線作業現場の被ばく労働管理などについて、団体交渉を通じて、元請けに情報提供を含めかなり強く求められるようになる。大きな前進だ」とコメントした。
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◆〈記者解説〉多重下請け構造の原発で命守る一歩に
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