さぬき市 徳島文理大学のキャンパス移転で若者の減少が懸念
徳島文理大学があるさぬき市では、ことし4月、大学のキャンパスが高松市に移転することから、若者の減少が懸念されています。これを受けさぬき市では、学生の定住を図ろうと補助金を設けていますが、利用が予算などで見込んでいたものと比べて少なく伸び悩んでいることが市への取材でわかりました。
徳島文理大学は、利便性を高めて学生の増加につなげようと、さぬき市志度にあるキャンパスをことし4月から高松市浜ノ町のJR高松駅近くに移転させることにしています。
さぬき市のキャンパスで学んでいた1200人あまりの学生が4月以降は高松駅近くのキャンパスで学ぶことになるため、さぬき市に住む若者の減少が懸念されています。
これを受け、さぬき市は市内に転入した学生に対して、4年間で最大24万円を補助する制度を設けていますが、この補助金の申請件数が伸び悩んでいることが市への取材で分かりました。
市によりますと、徳島文理大学の学生からの申請は制度を開始した令和4年度から3年間であわせてのべ241件で、当初予算などで見込んでいたよりも利用が少ないということです。
とくに今年度、1年生からの申請は6件とほかの学年と比べて30件以上少なく、市はキャンパスの移転を見据えてすでに高松駅周辺で住宅を探した学生が多かったのではないかとみています。
さぬき市は若い世代の定住につながる取り組みを模索しているということで、さぬき市政策課は「今後も各種支援制度を周知することなどで、学生や若い世代にさぬき市に住んでみたい、住み続けたいと思ってもらえるような取り組みを続けたい」と話しています。