<視点>SNSとデマ 悪意押し返す市民の力 論説委員・佐藤直子

2025年2月5日 06時00分 有料会員限定記事
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 斎藤元彦兵庫県知事のパワハラ疑惑に端を発して亡くなった前県議は、知事の内部告発文書問題を調べる県議会百条委員会の委員だった。昨秋の知事選で斎藤氏を応援した政治団体代表の立花孝志氏が自身を名指しした発信から、SNS上のデマや誹謗(ひぼう)中傷などに苦しみ、議員を辞職。死亡直後は、警察に調べられ逮捕間近だった、という事実無根の情報がまたもや立花氏によって流された。
 なぜ立花氏が虚偽情報を流したのか。しかるべき場できちんと調べてもらいたいが、ネットに流出した悪意は拡散を止められない。狙った者の沈黙を仕掛け、社会的評価をおとしめる。差別や排除をもくろむ手段になっている。
 死まで追い詰める凶器にさえなることは、プロレスラー木村花さんの悲劇が示すが、「モノを言う女性」をターゲットにしたSNS上のデマや誹謗中傷が目立つようになったのは2016年ごろか。女性やマイノリティーの人権問題にかかわる人が狙われた。
 15年秋に成立した安全保障関連法案に反対した学生団体「SEALDs(シールズ)」で活動した女性に対して「反日売国奴」「レイプさせろ」など憎悪の言葉が投げ付けられた。17年の東京MXテレビ番組「ニュース女子」で人権団体「のりこえねっと」共同代表の辛淑玉さんは、沖縄の反基地運動を操る「黒幕」と名指しされた。22年には、性暴力やDV...

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