他人の研究内容を盗用し同僚らに提供して講演論文集など3本を執筆させたとして、名古屋工業大は6日、大学院工学研究科の野中哲也教授(耐震工学)を減給の懲戒処分にした。平均賃金の1日分を1カ月間半額にする。
大学によると、野中教授は他人による実験結果を先行研究として認識していたにもかかわらず、助教ら3人に提供して自らの研究として執筆するよう働きかけた。助教らは出典を示すことなく、自らを著者として先行研究の内容を使って学会発表用の文献を執筆した。
昨年6月、先行研究の関係者から大学に告発があり、調査委員会が調べていた。助教は学長から厳重注意を受けた。
小畑誠学長は「服務規律の徹底と再発防止に取り組む」とのコメントを出した。