大阪府内で国土交通省職員の切断された遺体が見つかった事件で、この職員が殺害されたとみられる日以降に本人の口座から現金50万円が引き出されていたことが判明した。捜査関係者が明らかにした。出金場所の防犯カメラには、死体遺棄容疑で逮捕された大木滉斗(ひろと)容疑者(28)に似た人物が映っていたという。府警は大木容疑者が職員の死亡の経緯を知っているとみている。
亡くなったのは国交省航空保安大学校(大阪府泉佐野市)の会計課長、神岡孝充さん(52)=大阪市中央区。司法解剖の結果、2024年12月28日ごろに何者かに殺害されたとみられる。
神岡さんは大木容疑者と同じマンションで1人暮らしをしていた。12月27日午後3時ごろ、オンラインでの勤務を終了。海外にいる妻に会うため、この日に飛行機で出国する予定だった。しかし搭乗が確認されず、連絡も取れなくなったことから、妻が府警に相談していた。室内に荒らされた形跡はなかった。
捜査関係者によると、その後の捜査で25年1月10日、大阪市生野区のコンビニエンスストアにある現金自動受払機(ATM)で神岡さん名義のキャッシュカードが使われ、3回にわたって計50万円が引き出されていたことが分かった。店の防犯カメラには大木容疑者に酷似した人物が出金する様子が記録されていたという。
大木容疑者は1月中旬から所在が分からなくなっていたが、2月2日に和歌山県白浜町の景勝地「三段壁」にいるところを県警に保護された。府警の任意聴取に神岡さんの遺体を遺棄したと認め、3日に逮捕された。
大木容疑者は神岡さんの行方が分からなくなった直後の24年12月28日ごろ、切断された神岡さんの遺体を放置した疑いが持たれている。東大阪市の山中から1月25日、神岡さんの胴体や両腕、両脚が見つかった。さらに大阪市中央区にある廃虚マンションの1階敷地で2月3日、頭部が発見された。府警は大木容疑者が神岡さんを殺害した可能性があるとみて捜査している。【林みづき、斉藤朋恵】