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線虫がん検査の疑問/上 「高リスク」でも見つかるのは2%

一時は首都圏の鉄道などで盛んに宣伝されていた線虫がん検査「N-NOSE」=2023年9月

 体長約1ミリの生物、線虫の嗅覚でがんリスクを調べる民間企業による「線虫がん検査」。「尿を検体として提出すれば15種類(現在は23種類)のがんのリスクがわかる」という手軽さで、2020年の販売開始以降、利用者は約70万人に上る。一方、検査性能に疑問を抱いた医師有志の調査結果が24年秋に発表されている。調査結果を巡る医師有志と運営会社の応酬や取材から検査への疑問に迫った。

 この検査の名は「N―NOSE(エヌノーズ)」。「線虫ががん患者の尿に引き寄せられる」という、元九州大大学院助教の広津崇亮氏の発見を基に開発された。広津氏が起こした「HIROTSU(ヒロツ)バイオサイエンス」(東京都)が販売し、1万6800円(1回検査コース)と比較的安価な費用で、がんリスクがA~Eの5段階で調べられるのが売りだ。

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