算数の問題では、数が大きかったり、式が長かったりすると、答えを出すのに時間がかかるものです。
しかし、計算を効率化する工夫をすることで、意外に早く答えを出せることもあります。
さて、今回の問題には、どんな工夫が有効でしょうか。
問題
次の計算をしてください。
9+9−9×9÷9
※制限時間は5秒です。
解答
正解は、「9」です。
どう計算していけば、制限時間内に答えが出せるのでしょうか。
次の「ポイント」で、計算の工夫の仕方を確認してみましょう。
ポイント
今回の問題のポイントは、「同じ数(9)に注目すること」です。
まず、この式はどこから計算し始めるのが正解なのか考えてみましょう。
四則演算が複数含まれている場合、掛け算や割り算は足し算や引き算よりも優先的に計算されます。よって式の前半にある足し算や引き算は後回しにして、後半の掛け算、割り算を先に計算します。
9+9−9×9÷9
ここで掛け算と割り算の二つに注目するのがポイントです。掛け算の直後に掛ける数9で割り算をしていますね。このように掛け算の直後に掛ける数で割ると、その答えは掛けられる数になります。
■×▲÷▲=■
※▲が0でない場合
■円を▲人から集めた合計額を、もう一度▲人に配ったときの一人当たりの値段は集める前の■円になる、と考えれば、この式の意味が分かるはずです。
では、9×9÷9を一気に計算してしまいましょう。
9+9−9×9÷9
=9+9−9
掛け算と割り算の計算が楽になりましたね。
次に、以下の結合法則を使って、計算の順番を変えます。
<結合法則>
足し算と掛け算では、計算の順番を変えても答えが同じという法則
(◎+▲)+■=◎+(▲+■)
(◎×▲)×■=◎×(▲×■)
結合法則は足し算には使えますが、引き算には使えません。しかし、−9を+(−9)に変換すれば、以下のように式をすべて足し算で表せます。
9+9−9
=9+9+(−9)
このように考えれば、式は足し算だけになるので、結合法則を使って計算順を変更できます。
9+9+(−9)
=9+{9+(−9)}←後ろから先に計算する
=9+(9−9)←9と9が打ち消しあって0に
=9+0
=9
ここまでの計算の流れは一見ややこしく見えますが、慣れてくれば次のようにあっさり計算できるようになります。
9+9−9×9÷9←掛け算と割り算を一気に処理できる
=9+(9−9)←引き算9−9から先に計算できる
=9+0
=9
このように計算を極力簡単にすることで、短時間で答えにたどり着くことができますよ。
まとめ
今回の問題には、式の中に9という数しか登場しないという特徴がありました。
この特徴を活かすと、計算時間が節約できます。
ただし、そのためには「掛け算の直後に掛ける数で割ると、その答えは掛けられる数になる」ということや結合法則といった算数や数学の知識が必要です。
他の問題にも挑戦して、計算の工夫に使える様々な知識を身に着けていってくださいね。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
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