「研究者になりたい人いますか?」コロナで実績挙げた有名ラボの科学者、出前授業で問いかける思い #災害に備える
後日、伊東さんの元に届けられた生徒たちからの感想には、研究に興味を示す言葉がつづられていた。「パンデミックの裏側について知ることができ、研究職に興味を持つことが出来ました」「看護師志望なのですが、大学で研究をしたいと思っているので、今回の講演が大変参考になりました」──。前記の西田さんのように、医師志望だが研究にも興味をもった生徒も数人いた。さらに、AI(人工知能)を駆使してウイルスのゲノムデータを学習させ、流行株を予想するといったデータサイエンスに興味を持つ生徒はかなり多かった。 出前授業の最後、伊東さんが再度、「研究者になりたい人は?」と問う場面があった。すると挙手は授業冒頭から1人増えて2人に。伊東さんは手応えを感じつつ、「これからも草の根的に増やしていければいいかなと思います」と前を見据えた。 --------- 西所正道(にしどころ・まさみち) 1961年、奈良県生まれ。ノンフィクションライター。近著に『東京五輪の残像-1964年、日の丸を背負って消えた天才たち』(中公文庫)、その他、『「上海東亜同文書院」風雲録』、『そのツラさは、病気です』、『絵描き 中島潔 地獄絵1000日』、共著に『平成の東京 12の貌』がある