一桁の掛け算は、九九を覚えた人なら、すぐに解答できるでしょう。一方、二桁の掛け算になると、筆算をしないと答えを出すのは難しく感じるものです。
しかし、工夫次第では、二桁の掛け算でも暗算できるかもしれませんよ。今回は、このような二桁の計算を暗算する方法を解説します!
問題
次の計算を暗算でしなさい。
54×56
※制限時間は5秒です。
解答
正解は、「3024」です。
どうやって暗算すればよいか、分かりましたか? 頭の中で筆算をするという方法もありますが、繰り上がりが多くて混乱してしまいそうですね。
では、この問題の暗算方法を次の「ポイント」で確認してみましょう。
ポイント
この問題は、「十の位の数が同じで、一の位の数を足すと10になる数どうしの掛け算」です。この特徴を利用した暗算方法を考えるのが、ポイントです。
54×56
※十の位の数は同じ5、一の位の数を足すと4+6=10になる。
では、暗算方法をご紹介しましょう。暗算は次の3ステップでできます。
ステップ1:一の位を0にして掛け算する。ただし、掛け算の一方の数には10を足す。→50×(50+10)=50×60=3000
ステップ2:一の位の数どうしを掛ける→4×6=24
ステップ3:ステップ1とステップ2で出た答えを足す→3000+24=3024
これで答えを出せました。とても簡単ですね。
暗算方法が使える理由
このような暗算方法がどうして使えるのか気になる人は、掛け算を「長方形の面積を求める式」と考えてみましょう。
「54×56」は、縦54、横56の長方形の面積を求める式だとします。
まず、下図のように、長方形の縦横50のところに線を引いてみましょう。
※図の縮尺は必ずしも正確ではありません。
横線で切り取った下部分の長方形を、右横に移動します。
すると、元の長方形は、大きな長方形(縦50、横60のオレンジの長方形)と小さな長方形(縦4、横6の赤い長方形)に分かれます。この二つの長方形の面積の合計は、元の長方形の面積と等しくなります。
それぞれの面積を計算すると、
オレンジの長方形:50×60=3000
赤い長方形:4×6=24
この二つを足した「3000+24=3034」が、「54×56」の答えと一致することになります。
ここで、先に紹介した暗算方法と計算過程を見比べてみてください。オレンジの長方形の面積を求める部分がステップ1に、赤い長方形の面積を求める部分がステップ2に該当するのがお分かりいただけたでしょうか。
まとめ
今回の問題では、十の位の数が同じで、一の位の数を足すと10になる数どうしの掛け算を暗算する方法をご紹介しました。
なお、この暗算方法はインド式計算法の一種として知られています。インド式計算法を使うと、さまざまな形の掛け算を簡単に暗算できます。インド式計算法に興味のある人は、他にどんな計算法があるのか調べてみてくださいね。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
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