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トランプ乱発の大統領令も、実は「強制力を持たない」?...4つのカテゴリーに分けると「真の意図」が明らかに

A FLOOD OF ORDERS

2025年1月30日(木)14時46分
シーリーン・アリ

南部国境で違法入国を図った男を連行する米国境警備隊

南部国境で違法入国を図った男を連行する米国境警備隊(1月23日) AP/AFLO

③党派的な命令

大統領職がある政党から別の党に移った場合、新大統領が前任者の大統領令を取り消すのは珍しくない。パリ協定からの離脱、アラスカ沿岸部での石油・ガス掘削禁止の解除、トランスジェンダーの米軍入隊禁止などは、いずれもジョー・バイデン前大統領の命令の取り消しだ。

「これらの大統領令はよく見るパターンだ」と、パールスタインは言う。憂慮すべき問題だが、アメリカ民主主義からの逸脱ではない。


その中には急激な変化を印象付けるのが目的で、実際にはすぐに大きな影響が出ない命令もある。例えばパリ協定離脱は手続きに1年ほどかかるので、トランプの宣言どおり「直ちに」実行されるものではない。

一方、トランスジェンダーの米軍入隊禁止は人々の生活に即座に影響を及ぼす決定であり、裁判沙汰になる可能性も十分にある。

④異例で憂慮すべき命令

移民に関する大統領令は、難民再定住プログラムの停止と国籍に関する出生地主義の廃止を目指すもので、「異例であると同時に重大な影響を及ぼしかねない」と、パールスタインは言う。「注意と懸念、さらなる調査が必要な問題だ」

難民再定住プログラムの停止命令は、第1次トランプ政権時代の悪名高いイスラム教徒入国禁止令と同様、大統領が入国の許可・不許可を一方的に決定するもので、法廷闘争に発展する可能性が高い。

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