満知子せんせい ―フィギュアスケートの名伯楽・山田満知子コーチの素顔をのぞいてー【連載まとめ】
2025年2月2日 12時00分 (2月2日 12時50分更新)
皆さんは山田満知子さんの名を聞いて、どんな印象を抱きますか。伊藤みどりさん、浅田真央さんら逸材の傍らで、笑みをたたえるフィギュアスケートの名伯楽の姿を思い浮かべる方も多いでしょう。先の大戦中に生まれ、劇的に変わる戦後を生き、自らもフィギュア界に大変革を起こします。希代の指導者は、しかし、勝利以上に競技の楽しさを伝えることを信条とします。
81歳となった今もリンクサイドに立ち、優しいまなざしを送り続ける。そんな素敵な人生をじっくりとひもときます。聞こえてきませんか。「満知子せんせい」と呼ぶ、子どもたちの声が-。
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自らを「甘ったれ」と称する山田満知子さんは、1943(昭和18)年に名古屋市で生まれました。小学生になり、父武吉さんの希望によりフィギュアスケートを始めます。ところが、威圧的な男性コーチたちの理詰めの指導に、心はまったく躍りませんでした。この苦い記憶が、指導者としての指針に大きく影響を与えていきます。…(続きはこちら)
伊藤みどりさん。その天才少女の代名詞は「トリプルアクセル」。前向きに踏み切る高難度の3回転半ジャンプを女子で初めて五輪で成功させ、日本フィギュアスケート界に初のメダルをもたらします。欧米が中心だった競技に風穴をあけた、選手とコーチの鬼気迫る二人三脚は、また、実の母娘のような愛情あふれる物語でもありました。…(続きはこちら)
伊藤みどりさんが巣立っても、「あの子もいる、この子もいる。だから頑張らなきゃ」と思っていたと語るように、山田満知子さんの下では次の才能が着実に芽吹いていました。小岩井久美子さん、恩田美栄さん、中野友加里さん…。伊藤みどりさんの背中を追う後輩たちに、それぞれの個性に合わせた翼を授け、高く舞い上がらせた姿を描きます。…(続きはこちら)
「真央ちゃんは音楽を奏でるとか、繊細さ、上品さとか、フィギュアスケートの選手に必要なものを、みんな持っている子でした」。「浅田真央」という新たなダイヤの原石に出会い、山田満知子さんの心は躍ります。一方、懐かしそうに真央さんが明かしてくれたのは、スケートの楽しさを知った少女時代の「愛の物語」でした。…(続きはこちら)
チャカチャカとした「孫」の村上佳菜子さん、「かわいい、かわいい」宇野昌磨さん。最終章では、浅田真央さんが巣立った後も、輝く逸材たちを次々と世に送り出す姿を描きます。「先生と一緒に頑張りたいと言ってくれる人がいるから私も一生懸命に自分の良さを出して、子どもたちを引っ張っていって上達させてあげたい」。傘寿を超えた名コーチの愛は、世代を超えて受け継がれています。…(続きはこちら)
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