牧野フライスの想い
私は金属の塊が形になっていくのが好きでマキノに入社しました。お客様は形にするために、日々積み上げてきたノウハウを駆使し、想いを込めて形にしている事を知りました。その想いは日本だけでなく、中国も、全世界のお客様同じです。
工作機械はお客様にとって道具です。マキノの工作機械が凄いのではなく、使っているお客様が凄いのです。私はそのお手伝いが少しでも出来ればと努めています。
ニデック社の振る舞いを見ていると、売り上げ6000億円達成のためにマキノを買うようです。そこには金額の大きさが大事であって、ものづくりに携わる人に対する想いは無いように見えます。
マキノはPBR1を切り、株式市場だはダメな会社かもしれませんが、ものづくりに携わる方々には寄り添ってきたつもりです。それは評価されないのでしょうか。
ニデック社がマキノ購入後、どうしたいのか分かりません。報道によるニデック経営者のコメントを見ても、私には理解出来ません。
しかし多くのお客様から不安がる言葉を頂いているのを聞いても、ニデック社の考えと、私が考えるものづくりの現場とでは乖離があるようです。
ニデック社が言う工作機械の発展を、本当に考えているのであれば、他の方法があるはずです。
私は、ものづくりに携わる方々の想いを無視して、6000億円達成のために、お金ではなく、金で買うような気がして、今回のTOB提案、どうしても吞み込めません。
TOB提案が出てから1か月。会社ってなんだろう、マキノって何?と考えさせられました。
自分がマキノの社員であるうちに、自分の想いを残したいと思いました。
コメント
2社員や顧客の信念、想いは理解しました。
しかし、大前提として牧野フライス製作所は東京証券取引所プライム市場に上場されている株式会社ですよね。そうであれば事業活動の中で最も優先されるべきことは株主利益ではないですか。この記事では牧野フライスの信念や想いが株主利益を蔑ろにすることを正当化するような物言いですがそこが間違っていると思います。
ニデック創業者の永守氏は経営者であり株主です。ですので同氏は株主利益の追求という株主会社の本質的な意義を理解し「企業価値の最大化に向けた経営統合に関する意向」を表明したのでは無いですか。
信念や想いを追求した結果が低利益率、低pbrでは買収されて当然です。
企業利益は大事ですが、その基本となるものが事業であり、それはお客様へのサービスの提供と信頼関係です。お客様はそれに対しての対価を支払い、そこから利益が上がります。株主利益ばかりを優先していけば、いずれ会社は消滅します。短期利益ばかり追い求めて長期的な成長は望めません。
ニデックのやり方はただのマネーゲームにしか見えません。