旅行先で初めて目にした貨物列車。友人たちとの出会いによって気づけた根底にある想い
──どのような幼少期を過ごしていましたか?
私は子どもの頃から貨物列車の運転士になることが夢でした。小学校にあがる前に、旅行先で初めて貨物列車を目にし、その長く連なる様子がかっこよかったんですよね。それ以来、列車の中でもとくに貨物列車に興味を持ち、“いつか運転士になりたい”と漠然と考えながら過ごしていました。
──学生時代に注力したことがあれば教えてください。
専門学校では観光サービス学科・鉄道科で、もともと興味のあった観光や鉄道業務について学びました。具体的には、お客様に旅行プランを提案できる「旅行業務取扱主任者」の資格取得に向けた勉強をしていて、資格は在宅中に無事取得できました。
──「運転士になりたい」という想いは当時も変わらず持ち続けていたのでしょうか?
いえ、実は学生時代に鉄道から疎遠になっていた時期があったんです。原点を思い出すことができたのは、専門学校で鉄道好きなクラスメイトと出会えたおかげです。それまでは業界へのこだわりはとくになかったのですが、あらためて鉄道の魅力やおもしろさに気づけたことで、自分が本当にやりたかったことが見えてきました。ここでの出会いは、私にとって大きな転機となりました。
運転士をめざしてJR貨物へ。活気ある苫小牧貨物駅で操車とフロント業務を担当
──就職活動での軸を教えてください。
就職活動では他社も選択肢に入っていましたが、幼少期からの夢をかなえるために、迷うことなく日本貨物鉄道を第一志望としました。会社説明会に参加した時に、スキルだけでなくメンタル面も含めて、「人として成長できる会社」という説明を受けたのが印象的でした。
──日本貨物鉄道に入社した決め手はなんだったのでしょうか?
唯一無二の鉄道貨物会社であることですね。また、将来的に運転士になりたいという夢は、面接時から伝えていまして。その気持ちを尊重してくれて、「こういう道があるよ」と教えてもらえたことで、進むべき道が見えてきたことも入社理由の1つです。
──入社後から現在にいたるまでの業務内容を教えてください。
2022年に入社後、北海道支社の苫小牧貨物駅に配属となり、現在は操車と貨物フロント業務を担当しています。操車担当としての主な業務は、車両の入換計画や無線での入線指示です。フロント業務では、荷物の発送やコンテナの操配管理、貨物列車に積載されたコンテナの積付検査。ほかにも利用運送事業者との打ち合わせを行っており、これは1日の収入に関わる重要な業務です。
──苫小牧貨物駅で採用している「E&S方式(着発荷役方式)」はどういったものですか?
これは着発線上にコンテナホームがあり、貨物列車が駅に到着した直後に荷物の積み下ろしができます。作業後はそのまま発車でき、時間が大幅に短縮されるため非常に効率的です。E&S方式を採用していることで、当駅では1日あたり上下15本と他と比べると列車の本数が多いことも特徴です。
──現在の配属先である苫小牧貨物駅では、全体で何名の社員がいるのでしょうか?
15名ほどの社員が在籍しており、その大半が20〜30代の若手社員という活気のある職場です。年次が近い先輩が多いため、わからないことも気軽に質問できますし、とても働きやすい環境だと感じています。
大きな達成感を得られることが原動力に。駅業務に従事するかたわら自己研鑽に励む日々
──日々の業務にあたる中で、入社以来を振り返ってみて「ここが成長したな」と思うことはありますか?
操車業務は決められた仕事を継続的に行うため、習得後は比較的スムーズに業務を遂行できるようになりました。フロント業務では、荷物の発送量を増やすことに当初は苦労しましたが、試行錯誤しながら課題を解決できたことで、達成感を味わえるまでに成長しました。
北海道では雪の影響により作業に支障をきたすことが多々あります。先輩から北海道特有の対処方法を教わりつつ、自分でも工夫を重ねていくことで異常時も素早く対応できるように。最近は上司や先輩から頼まれることも増え、少しずつですが成長を実感しています。
──「運転士になる」という夢のために、入社後どのような努力をしてきましたか?また、運転士をめざす方に向けた社内制度があれば教えてください。
当社には、乗務員養成所という運転士を養成するための施設を自社で持っています。希望すれば誰でも入れるわけではなく、入所するためには社内選考に合格しなければいけません。社内選考は、将来の運転士としての資質を確認するもので、試験を受けるには最低半年以上の業務経験が必要です。
私は2年目あたりから本格的に準備を始め、休憩時間や空き時間を活用して数学や物理などの基礎知識の勉強に励みました。北海道支社では、オンラインでの勉強会を実施し、過去問の解説や解き方を共有する機会を設けています。そうしたサポート体制のおかげもあり、今年の社内選考に無事合格し、12月から入所する予定です。
──これまでで印象に残っている出来事はありますか?
とくに印象に残っているのは、入社2年目の冬に経験した大雪への対応です。苫小牧はほかと比べると積雪が少ない地域ではあるのですが、その日は膝まで積もるほどの大雪で、列車が完全にストップしてしまい、到着時刻に大幅な遅れが生じました。動ける人数が2~3人と限られている中で、仮眠も十分に取れない状況でしたが、全員で協力して対応しました。
また、列車への対応と並行して、雪かきはもちろんですが、運送業者や社内とやり取りをしなければならず、今でも鮮明に覚えているくらい大変でした。しかし、みんなで連携して乗り越えられた時には、やり切れたという大きな達成感がありました。
──日々心がけてきたことや大切にしていきたい価値観があれば教えてください。
入社3年目となった今は、新入社員の指導も担当しています。自分が先輩方から教わったことを、今度は後輩に伝えていく立場になり、丁寧な指導とわかりやすいアドバイスを意識しています。また、自分から積極的にコミュニケーションを取るようにし、相談しやすい雰囲気づくりも心がけています。
新たな環境で大きな夢に向かって一直線。どんな状況でも失敗を恐れない気持ちが大事
──これまでを振り返り、ご自身の中で変化したことはありますか?
良い意味で失敗を恐れなくなったことですね。周りからも「失敗してもいいからやってごらん」とよく言われるのですが、そうやって背中を押してもらえたおかげで、実際にうまくいったこともあるんです。
たとえばフロント業務では、他の駅に発送枠を譲ってもらえないかと自分から交渉したことで、課題であった荷物の発送量を伸ばすことができました。こうした経験から、前向きに行動できるようになったことは大きな変化ですね。
──運転士という夢に向かうにあたり、成田さんの今後の目標を教えてください。
今後は現在の職場を離れ、乗務員養成所で新たな生活がスタートします。全国から20〜30名が集まり、約1年間の研修の中で運転士に必要な知識と技術を習得します。新たな環境で業務内容もまったく異なりますが、これまで培ってきた経験を活かせる場所は必ずあると思うので、どんどん活かしていければと考えています。
職場の方々も入社時から応援してくれていますし、運転士という幼少期からの夢に向かって、モチベーション高く挑戦していきたいと考えています。
──最後に、採用候補者の方に向けてメッセージをお願いします。
JR貨物には、人として成長できる環境があります。それに加えて、貨物列車は表立って目立つ存在ではありませんが、非常に大きなものを運び続けながら、人々の生活を裏で支えています。それを間近で実感できることや、多くの達成感を働く中で得られることは、当社の魅力だと感じています。
また、専門的な知識がなくても、入社後に必要な知識やスキルは身につけられますし、丁寧なサポート体制もあるので安心して働けます。やりがいを感じながら働きたい方や、向上心を持って業務に取り組める方と一緒に働けたらうれしいですね。
※ 記載内容は2024年11月時点のものです