高校探究ゼミ「未知の言語を調べる」第1回
今週から全4回で地域の高校に出向き探究ゼミという授業の一部を担当している。これは地域の大学から教員が来て大学の学習を体験するという趣旨のものなのだが,いわゆる出張講義と違うのはゼミ形式で全部で4回,それも1回2時間(授業時間は55分×2)あるところが違う。
今回「外国語学(英語学)」ということで話を頂いたが,高校の担当の方と打ち合わせたところ,広く言語学的な内容でよいということだったので「未知の言語を調べる」というテーマにした。
先方からのリクエストとして何らかの発表をさせてほしいということだったのでこのテーマにして,外国語を調べて発表させることにした。北星には毎年交換留学生が来るので,事務職員の方に相談しなるべく高校生のなじみない言語を母語としている方を探してもらったところ,幸いにして日程の合う方が見つかったのでその方にお願いすることにした。ちなみにもしいなかった場合はオンラインで協力してもらうか語学書を使う予定だった。
高校2年生に4回(8時間)で何ができるかイメージするのは難しく,得意のゲリラ戦(行き当たりばったり)も大学ではないので限られる。さらに普段言語学のゲの字も教えていない。というわけでいろんな方の過去の事例を探してイメージ作りに励んだ結果,次の構成になった。
言語のしくみ
テーマを考えて準備する
聞き取り調査の実践
まとめと発表
第1回はとにかくイメージを持ってもらうということで,自己紹介もほどほどに,言語の性質として超越性,創造性,恣意性のことを話し,ことばのパズル(言語学オリンピック初級編)を2問ほど解いた。パズルは思ったよりもスムーズに解いていて才能を感じた。
その後,聞き取りの練習として何語かは知らせずに音声を聞いて書き取る(ただし書き方はローマ字でもカナでもいい)練習。
この時点で時間がかなりなかったのでだいぶはしょってしまった。本当は本格的な分析までやりたかったのだけど。
最後に,とにかく何がどれくらいできるかこちらが分からないのもあって,ニューエクスプレスシリーズを20冊ほど持ち込んで(あ,受講生は14名),適当に持っていかせ,1人称,2人称(何も言ってないけど主格で書いていた),数詞(1〜10),私は〜だ(コピュラ文),挨拶などの日本語をその言語に翻訳するというワークを出した。
エクスプレスシリーズは前半10課と表現力アップ(テーマ別単語リスト)にカタカナ表記があるのでそれをフル活用するようには伝えたのだけど,初見の文字で書く生徒もいて驚いた。
数詞は必ず載っているのだけど,やはり文になると私の用意したものでは載ってない,または30分程度では探すのにかなり苦労するものがあり,かなり改善の余地があった。それでもほとんど埋めた生徒もいて能力の高さを感じた。
上には次回は「テーマを考えて準備する」としているが,まだ細かくは内容を決めきっていない。せっかくだし事前に単語の聞き取りぐらいやってざっくり音素を示しておくかとも思うし,調査票作りのイメージなんてないからどうやって示すかとか考えることはたくさんある。
この講座はあくまで体験であることは忘れず,でも少しでも「調べる準備と実践」のイメージが付けばいいなと思う。



コメント