盛岡のアネックスカワトクが今夏閉店へ 「週3日通っていたのに…」

佐藤善一
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 【岩手】郊外型のショッピングセンターとして35年の歴史を持つ盛岡市の商業施設「アネックスカワトク」が8月18日で閉店することになった。川徳が1月31日、発表した。事業承継先を探しているが、現時点では決まっていない。

 アネックスはカワトクグループ初の郊外型ショッピングセンターとして1989年、盛岡市の新興住宅地である緑が丘地区に開業した。食料品のほか、家電量販店や衣料品、ドラッグストア、フードコート、洋裁店など約40店が入っていた。

 アネックスを経営する川徳によると、来店者数はピーク時から半減し、売り上げも減っていた。今後は盛岡市菜園のパルクアベニュー・カワトクに経営資源を集中するという。

 1866年創業の川徳は2023年、経営再建するため、川徳の名前を残しながら官民ファンドが主導する新会社に移行。この2年間で菜園の店舗の約3分の1をリニューアルした。若い世代を中心に買い物客が増えているという。

 川徳は同社のホームページにアネックス閉店を公表。アネックスの店頭にも、閉店のお知らせが貼られた。

 近所に住む女性(77)は入居するスポーツジムの会員で、週2回は徒歩で通っていた。「お中元やちょっとしたおつかいものにも便利。洋服も買っていた。菜園のカワトクでは遠すぎる」と嘆いた。

 約30分かけて歩いて通う黒石野地区の女性(56)は「週3回は通っていた。『シェーキーズ』はお気に入りだった。夏に涼んだり、雨宿りしたり。勉強する高校生も多かった。カワトクがなくなると、ゆっくりできる場所がなくなってしまう」と悲しんでいた。

 施設は地上3階、地下1階、売り場面積約9800平方メートル。営業終了後の活用方法は決まっていないが、川徳は「店が地域のみなさんの憩いの場になっていた。そうした場所が残せるように検討していきたい」と説明した。今後、事業承継に向けて他の企業と交渉を進めるほか、施設活用の検討を本格化するという。

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