第四話 のん、こと暢の【脱童貞】の日 ――
のん、こと暢の【脱童貞】の日 ――
あれから一週間(あれから、と言うのは【茅子とお風呂】から、だ。つまり、土曜日の午後だ)……漸くですか?
だって、のんが済まないと、また茅子を誘えないじゃん!
いや、流石に二回は気付かない振りはできないでしょ?
茅子だって、見逃してはくれないだろう。
そして、さっき茅子と暢の両方から『今日これから』とLINEがきた。
―― なのに、何で二人して俺の部屋に集まってる訳ぇ!?
『今日これから』って、そういう意味じゃなかったのかよっ!?
どっちを問い詰めるべきか、交互に二人を睨む。
暢は始めから下を向いていて、無理そうだ。
んで、茅子が漸く口を開いた。
「うち、今日は親が居て……」
―― やっと口を開いて、それ?
「ぼ、ぼくんちも…」
―― ラブホとか、カラオケボックスとか、マン喫とか……あるじゃん?
「えっと……のんが言うには…」
茅子が何か言い掛けると暢が慌てて口を挟んだ。
「ぼ、ぼくから…い、言うよ……」
―― と、言ってから5分(俺の腹時計では)沈黙が続く。
「この前、た、丈ちゃんが……えっと、その…か、茅ちゃんと……あの、し、し、シタ時の話を…し、してくれたでしょ?」
「おう」
―― まあ、それは【お風呂】の時に茅子に話している。問題ないぞ。
「でね……すっごく、詳しく、丁寧に、こと細かに、説明してくれて……ものすっごく、良く判った…」
―― いや、そういう情報開示はいらないから!
見ろ、茅子の眉間に皺が寄ってるじゃん!
「でも、ぼくは、きっと頭の中が茅ちゃんで一杯になって、あんなに詳しく説明できないと…思うんだ…」
―― だから、その話はもういいから!
茅子が不機嫌になってるから!
察しろよなっ!
「だからね、丈ちゃんに同席して貰うのが良いと思ったんだ」
―― いや、全然良くないからっ!?
「勿論、見てるだけじゃ、丈ちゃんが辛いだろうから……い、一緒に……えっと……さ、さんぴい、だっけ?……丈ちゃんの【秘蔵コレクション】のDVDにあったでしょ?」
「へええ、今度見たいわね!」
「い、いえ、そんな大したモンではありませんので…」
「今度、三人で見たいよね、のん?」
「うん、綺麗な女優さんで、ちょっと茅ちゃんに似てるかな?」
「へええ、益々見たいわね」
「でね、一人が茅ちゃn…じゃない、女優さんの後ろからシテね、もう一人は茅c…じゃなくて女優さんのお○ちにね、ずこ、ずこ、するの…」
「ふ、ふ~ん、そんなに似てるんだ?」
―― 結局、3Pも、DVDも、有耶無耶なまま(時間もないし)、スルことに。
俺のベッドに暢が下半身剥きだしで坐り、その前に茅子が膝立ちだ。
因みに暢のズボンとパンツは茅子が脱がせた。暢が真っ赤になって狼狽えていた。
「先に滑りを良くする為に舐めるね♡」
「えっ?……それは丈ちゃんの為にって?」
「良いの、もうなんk…一度したから、のんもシテ良いのよ♡」
「う、うん……は、恥ずかしいけど…よ、宜しくお願いします♡」
茅子が、ぱっくん、すると暢が幸せそうに目を瞑った。
―― 俺もあんな、でれっでれ、な顔してたのかな?
「き、気持ち良いよう♡……茅ちゃんのお○ちの中、温かで、ぬるぬるぅ♡」
それから暫く暢の様子を上目遣いで見ながら奉仕していた茅子が、ちゅぽんっ、と吐き戻して言った。
「それじゃあ、挟むね♡」
「う、うん……これ以上されたら、でちゃたよぅ(笑)」
「だしても良かったのに♡……そしたら、ごっくん、してあげたのに♡」
「で、でも、ソコは丈ちゃんの場所だから…」
―― 暢のやつ!?
俺は慌てて視線を逸らせた。
それを茅子が、ちろん、と見てきた。
―― てか、茅子……俺の時、呑んでくれなかったじゃないかあ……くっそぉ!?
この時の茅子の恰好は、ブラウスの前ボタンを全部外して、フロントホックブラの前ホックを外した状態だ。下はミニスカートを穿いている。
まだ、〝真っ裸〟になっていないのは、俺に合わせたのでは……多分ないだろう(笑)。
―― それからの、茅子の《パ○ずり》は……正直言って難航した。
理由は、口にできない(笑)。
「そろそろ、《最終奥義》に進んでも良いんじゃないか?」
「そ、そうね……丈も我慢できないみたいだしぃ(笑)」
―― くっそぉ、俺の好意を無にしやがって!?……次にヤル時は、ひい、ひい、言わせちゃるからなっ!?
茅子が、ほっ、としたような顔で立ちあがり、ぱっぱ、と服を脱ぎ始めた。
「丈も早くお○ん○んだしてっ!?」
―― な、何だよぅ……俺には自分で脱げと?
まあ、【茅子の脱衣リスト】が追加できたから良しとしよう(笑)。
―― そして、愈々メインイベントのスタンバイだ。
ベッドに下半身剥きだしの俺が坐り、その膝に茅子が両手を置いて背後に尻を突きだす。そこに《後背○》で暢が挿○という……事前のブリーフィングだ。
―― が、暢が慌てた声をあげた。
「ぼ、ぼくスキ○忘れた……昨日買っておいたのに……」
―― 暢がどんな顔でコンビニのレジに置いたのか見たかったぞ(笑)。
「大丈夫よ♡……アフターピル持ってるから」
「あ、あふたあ?」
「丈もいつm……初めての時、な○にだしてるから……」
―― この女わざとバラそうとしてないかっ!?
その後はブリーフィング通り、粛々と進み……無事、暢の【脱童貞】イベントは終了したのだった。
ついでに報告すると【茅子のごっくん】戴きました(笑)。
【つづく】
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