マグロ完全養殖ほぼ消滅 マルハニチロは生産8割減
完全養殖によるクロマグロの商業生産がほぼ消滅する見通しだ。マルハニチロが2025年度の生産量を前年度比8割減らすほか、ニッスイや極洋など大手水産会社が撤退した。02年に近畿大学が世界で初めて完全養殖に成功。希少なマグロを安定供給できる夢の技術として、投資が活発化したが、天然の資源回復や餌高騰で採算が悪化した。
「今、完全養殖のマグロの稚魚はあまり注文がないんです」。世界初のマグロ完全養殖を成功さ...
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(更新)- 滝田洋一日本経済新聞社 客員編集委員ひとこと解説
①ニッスイ、短期養殖マグロ増産 新会社が10月始動(2024年9月30日)、短期養殖マグロ、山口で初出荷 通常養殖より2割高く(25年1月21日)。こんな記事が続くななかで、「マグロ完全養殖ほぼ消滅」と伝える記事はおっと目を引きます。 ②マグロについては天然より養殖が挨拶代わり。そのさなか、ビジネスとしての完全養殖の難しさを伝えたという意味でも、目から鱗です。 ③Ⓐ完全養殖は出荷に時間、Ⓑ養殖マグロの餌となるサバやイワシが不漁で高騰、Ⓒ天然マグロの資源回復も養殖業には逆風――などは得心。とりわけⒷとⒸは厳しそう。 ④建前論ではなく、現場の実態を伝える報道は貴重。打開策を探る続報も期待大です。
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