愚かに、もっと、愚かに。
広島在住の女性T様から「飛蚊症が悪化して網膜剥離になりかけて、医者からは運転はもちろんスマホを見ることも控えるように言われているのですが、坂爪さんが岡山にいると知ったらいてもたってもいられなくなりまして、高速を飛ばして行くのでお話ししたいです!」とご連絡をいただいた。とある界隈では死神と言われている、私の正しい使い方である。私たちは、デスドライブをしながら話した。まさに、命を賭けた邂逅である。
T様は言った。幼少期は親がどっぷり宗教にはまり、五人家族月四万円で生活をした。大量のパンの耳を二十円で買って、今日はきな粉か醤油かマーガリンかどれにしようかとか言いながら飢えを凌いだ。それ自体は苦しくなかったが、宗教の影響で「お前の考えには一切価値がないから、黙って笑顔で言うことを聞いていたらいいんだよ」と親から洗脳されて、ちっちゃい頃の一人称は私ではなく我々だった。私には弟がいたから、弟の命を守るため、そして、自分が不幸な生い立ちを乗り越えたら自分と似た誰かにとっても希望になるのではないかと思って、苦しみの日々を耐えた。
T様は言った。娘が暴れるようになり、命懸けの救済を過去に二回した。自分が離婚したからいけないのだと思っていたけれど、友達から「いつまでそれさせてるの?」と言われて、ハッとした。そうか、私が娘を依存させていたんだなとわかった。だから、三回目の救済はやらないと決めている。次は「自分で這い上がってください。あなたならできます」と言うつもりだ。もしも私に暴力を振るうなら「私を傷つけるな」と言うだろう。私には決めたことがある。誰かのために生きるのではなく、まずは自分を幸せにしろ。こうあるべきって考えが私には強くこびりついているから、愚かに、もっと、愚かに生きるんだって決めた。
T様は言った。私はエンパス体質で、言葉だけではなく言葉の裏の気持ちまで感じ取ってしまう。坂爪さんの言葉には裏がない。言葉通りの言葉に見えた。いろいろ感じ取ってしまう人が、なぜ、こんなにも強く生きられるのだろうかと不思議に思った。だから会いたいと思った。最近不幸が立て続いて、泣きたい気持ちになっていたのだが、付き合っていた男性の前では泣きたいと思えなくて、その人とは別れた。もっと甘えて欲しいと言われたが、お前がもっと頼りになれば甘えるんだよと思った。可愛げのない女だなと思うが、自分のことは大好きなので、これを可愛いと思わなかったらいったい何を可愛いと言うんだよと思う。
T様は言った。カウンセラーの先生が、相手にモヤモヤを残させるくらいがちょうどいいと言っていた。だから、私も言葉少なめになりたいと思っていると。私は、鼻につくカウンセラーだなと思った。モヤモヤを残すとか、お前は一体何様だ。俺だったらケンシロウを目指す。お前はすでに死んでいる。言われた相手は「え、なんのこと?」と一緒にいる間は思うのだが、別れた後、その日の夜とか、次の日の朝に「ひでぶ」と爆発するような、時限爆弾の如き言葉をお見舞いしたい。そのようなことを言ったら、T様は「モヤモヤを残すより、そっちの方が楽しそう。そっちの方が合っている。私もそっちを目指します」と言った。楽しくないなら正しくない。這い上がってください。あなたならできます。私を傷つけるな。まずは自分を幸せにしろ。愚かに、もっと、愚かに。
おおまかな予定
2月2日(日)岡山県岡山市界隈
以降、FREE!(呼ばれた場所に行きます)
連絡先・坂爪圭吾
LINE ID ibaya
keigosakatsume@gmail.com
SCHEDULE https://tinyurl.com/2y6ch66z
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