石破茂首相、戦後80年「今を逃して戦争検証できない」
石破茂首相は29日、シンポジウム「東京グローバル・ダイアログ」(日本国際問題研究所主催)に出席した。「今年は敗戦後80年だ。あえて敗戦後と言うが終戦では事の本質を間違える」と述べた。「今を逃して戦争の検証はできない」とも語った。
2025年は戦後80年の節目にあたり首相談話を出すかについて注目が集まっている。
「政治の師」と仰ぐ田中角栄元首相の「戦争に行ったやつが日本の中心からいなくなった時が怖い」との言葉を紹介した。戦争を体験した人が高齢になっているため「残された時間はそんなに長くないとの認識を持っている」と明かした。
首相談話を出すかどうかを巡り林芳正官房長官は22日の記者会見で「現時点で新たな談話を発出するかは決定していない。これまでの経緯も踏まえながらさまざまな観点から考えたい」と話した。
節目にはそれぞれ当時の村山富市首相が50年、小泉純一郎首相が60年、安倍晋三首相が70年に談話を出した。