UNRWA活動禁止法が施行、現場の医療施設は今 難民から不安の声

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エルサレム=新屋絵理 森岡みづほ 高久潤 ニューヨーク=遠田寛生
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 イスラエルで1月30日、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の活動を禁止する法律が施行された。「この先、自分たちの生活はどうなってしまうのか」。現場を歩くと、UNRWAの人道支援を受けるパレスチナ難民たちから次々と不安の声があがった。

法施行前の医療施設 患者が殺到

 30日朝、エルサレム旧市街にあるUNRWA運営の医療施設を訪れると、患者の姿はまばらで敷地内は静まりかえっていた。持病の薬を受け取りに訪れたイナヤ・シュレイムさん(60)は、「夫も病気で収入がない。施設が閉まれば薬を買えず、どうすることもできない」と途方に暮れた。

 シャヒラ・シアムさん(78)は、「私は40年以上ここに通ってきた。この地域では信じられないことが歴史的にたくさん起きてきた。でもこの医療施設が閉鎖されるかもしれないと本気で思ったのは初めてだ」と話す。

 医療施設の責任者によると…

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この記事を書いた人
新屋絵理
国際報道部
専門・関心分野
フランス、国際情勢、裁判、人権
森岡みづほ
ヨーロッパ総局|北欧・NATO・ICC・ICJ・国連担当
専門・関心分野
人の暮らし、歴史、防衛
イスラエル・パレスチナ問題

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