平安時代、『源氏物語』のほかにも、華やかな装飾本が作られていました。
白河法皇に献上されたと伝わる『三十六人家集』。金や銀がちりばめられ、さまざまな色に染められています。中でも紫は、高貴な色とされてきました。
滋賀県東近江市。この辺りは『万葉集』の歌にも詠まれ、染料になる植物、紫草(むらさき)の栽培地だったといわれています。
しかし現在、紫草は絶滅危惧種となっています。この地域では自生種の種をもとに、20年以上前から栽培の普及に取り組んできました。
染料となる紫根(しこん)はとても貴重なもので、文献に記された材料をもとに古代の紫根染めを再現したところ、大変手間のかかることもわかりました。
貴族たちの憧れの色だった「紫」。『源氏物語』には紫が度々登場することから、「紫の物語」ともいわれたのです。
◆◇今回訪れたところ◇◆
~滋賀県東近江市~
≪万葉の森船岡山≫
近江鉄道「市辺(いちのべ)」下車、徒歩5分