深緑戦域の超克者 設定集
夢咲蕾花
本文
★世界観コンセプト 和風近未来×ポストアポカリプス
:審判の荊
星暦2089年7月21日に鴻翼皇国北西山中――龍鎧連山という標高3000m急の山々の山間部にある中央次世代種子研究開発所で起きた次世代種子研究の暴走事故。現代を生きる人々はその事実を知らず、一部の生き字引(と、そうなっている特殊サーバー)のみが真実と、その研究所の場所を知る。
世界中に根を張った種子が荊のように露出し、そこから種類も大きさもバラバラの樹木を生成して世界を樹木に閉ざした。
物質文明の崩壊に伴い中央次世代種子研究開発所「漆原種子研究開発所」の存在も次第に忘れ去られ、当時の報道記事などもあっという間にかき消えた。
それから十数世紀が経ち、星暦3784年になっているが、人々は星暦という暦すら忘れ、王国では琥魄暦という暦が用いられている。
現在は琥魄暦一四二七年である(暦は2027年を参照とする)。
:大萌芽
審判の荊に付随する大自然の芽吹き。同一の根(荊)から種類などが異なる木々や草花が生い茂り、人類は虐げ続けてきた自然が反撃したのだと恐れた。
物質文明が次々と崩壊しインフラなどが寸断され、各主要都市が孤立無縁の状態に陥る。それでも人類は文明社会の維持に努めたが後述する魄獣の発生に伴い次第にそれも不可能になり、各地域で独立した防衛コミュニティが出来上がる。
琥魄研究が進んだことで防衛設備や物質転換路の発展が進み、少なくとも新生エルトゥーラ王国ではその技術が各地域で共有され、琥魄文明が形成されるに至った。
旧時代の次世代エネルギー研究者が、同じく友人で植物学者だった人物から借りた次世代種子に研究段階にあった新エネルギーを注入し、実験を繰り返していった。
その際に功を急いだ研究チームのチーフが、プロトタイプの「特・零号種子」を起動し、この大萌芽、審判の荊を巻き起こすに至った。
:流れ草の団
転がり草の意味を持つ植物の名前で、あらゆる組織・政治思想に寄らず、琥魄の安定化と供給システムの完成、それによる重税と圧政からの解放を密かに行う屑浚い組織。
初代総長から数えて現在の総長で六代目、およそ100年の歴史を誇る組織。
山腹にあった城砦跡地を接収し、改築・改造・増築を行なって流れ草城・流れ草城下という小規模な都市拠点に改修した。
山から流れてくる滝(川?)が水源であり、琥魄栽培技術による小麦やなんかの穀物から、野菜、果物などが育成されている。
また、身寄りのない孤児を預かる孤児院も併設している。
:屑浚い
独自で仕事を請け負い、危険な土地から旧時代の遺物や何かしらの残骸、データ資源、魄獣や人形の素材を回収し、生計を立てる連中。
事実上何でも屋のようなものであり、当初は皆独立して活動していたが、現在では屑浚い同士の派閥、あるいは何らかのサークルともいうべきコミュニティができている。
:魄獣(琥魄霊獣=魄獣)
琥魄に宿る霊的なエネルギーが動植物に相転移し生じた異形の怪物。海外では幻獣と呼ぶ地域も存在する。
肉体に高純度の琥魄を宿していることが多く、多くの琥魄納税義務者はこれを得るために武装し、外界へと足を踏み出す。
人形同様、魄力場を体表に纏っており、魄巧などの琥魄武装でしかその強靭な肉体を破壊できない。
魄獣の肉は食用であり、普通に食べられる味である。経口接種で琥魄を取り込んでも無害であるため、問題はない。コアに凝集して心臓と結びつかせて初めて強化人間が完成する。
また獣害と呼ばれる、魄獣による大規模な行進も稀に発生する(大規模な生息域の変化、天敵の出現などによる生態系の変化で生じるもの)が、特に
:自動人形(暴走無人機械=無人自動制御人形兵器=自動人形)
琥魄によって駆動する無人機械。魄獣同様、魄力場を纏うため琥魄ギアでしか破壊できない。
中枢処理系のプロトコルの関係上、製造から二年で停止する安全装置が組み込まれていたが、独自の思考進化で人間の脳を生体中枢処理装置として取り込み、その「寿命」を大きく更新した。
:遺伝子改造技術とそれによる新人類
遺伝子改造によって特殊な生体的特徴、身体的特性を獲得した新たな人間の姿。
純人種、虫人、獣人、爬虫人(いわゆるリザードマン)、魚人(いわゆる半魚人。サハギン)、森妖人(もりようじん=エルフ)、窟小人(いわやこびと=ドワーフ)などが存在する。
総じて人間、という呼び方をする。純人種と区別する際は従来人類、新人類というふうに言い分ける。旧人類は文明崩壊を招いた人類への蔑称も含んでいる。
:通貨
金属片の鉄貨と、琥魄がそのまま通貨として用いられる。一定のレートは常に存在せず、状況に応じて流動するが、鉄貨より琥魄通貨=魄貨の方が価値があり、一千倍の価値になる。つまり1魄貨=1000鉄貨となる。
魄貨は琥魄を含有した特殊金属でできており、それ自体に物的価値があり、また、高い価値を有する。卑金属にすぎない鉄貨より価値があるのは当然である。
:琥魄(琥魄)
荊やそれ由来の樹木から採取できる半固形の樹液琥魄。エネルギー資源として有用であり、現代の琥魄文明を支える基盤となっている。
琥魄技術を制するものが世界を制すと言っても過言ではなく、各都市はこの琥魄技術の開発競争に明け暮れている。
『
琥魄は実現されることなく折りたたまれて行った可能性と、多くの生命が夢見た記憶の凝縮であり、それを仮想的に超高速で回すことによって魄力を得る。
:琥魄文明/琥魄技術
琥魄をエネルギーとして転換する技術が発見されて琥魄暦が始まって以来、琥魄技術をあらゆる場面に応用するようになった。防衛用パルス防壁、琥魄付喪、琥魄強化人間などはその白眉であり、琥魄技術の結晶と言えるものである。
:琥魄戦鎧(琥魄駆動式戦闘用鎧型強化外骨格)
琥魄で駆動する強化外骨格。中には武装化しているものもあり、それは戦鎧と呼ばれる。作業用のものは作業鎧と言われる。琥魄機関によって駆動する。
:琥魄付喪人形
琥魄で動くアンドロイド。知能性能はピンキリで、非常に高性能にモデリングされている擬似霊魂を搭載したものは、人間と遜色ない動作をする。
擬似霊魂とは人間の霊魂を擬似的に再現した技術のことで、付喪の知性、感情、あるいは個性を司る頭脳。現代風に言えば人工知能(AI)。
:琥魄適合手術/琥魄強化人間
体内に琥魄を取り込み、超人的な運動能力、治癒能力を獲得する。屑浚いにとっての最適解といえる存在。
琥魄を外科手術的に体内に取り入れ適合させ、物理的に強化した人間。心臓に琥魄コアを埋め込み、そこから支脈を全身に巡らせることで琥魄を肉体に流動させることを可能とする。琥魄付喪を完全制御下の人形とするなら、琥魄強化人間は人型の魄獣とも言い換えることができる存在。
膂力、敏捷性、耐久度などの運動能力から、治癒能力が底上げされている。琥魄を外部から取り込むことで吹き飛んだ手足や臓器すら再生させる特異体質と、それを可能とする専用の琥魄治癒剤を使えることが特徴。
琥珀核を取り込むことで寿命が更新され、テロメアを再生する酵素が発生していくようになるため、老化が鈍足化する。また、だいたい20代前半から四十代前後までは成長しても、そこから肉体的加齢が止まる。
琥魄適合手術の技術は、琥魄暦13年頃(1400年近く前)に特研局が完成させたものである。
:琥魄治癒剤
琥魄強化人間が用いることができる特殊兵装。琥魄を取り込んで治癒力を底上げし、凄まじい再生を可能とする。
:
琥魄で作られた神酒。接種した強化人間の魄力効率を底上げし、一時的にドーピングするアイテム。
効果時間は三分で、副作用としてその後、個人差はあるが一定時間(60秒から120秒)魄力効率が著しく低下する。使用限度は二十四時間に一度のみ
:魄素
琥魄元素のこと。琥魄から放出されるエネルギー元素であり、琥魄のエネルギーを得る上で重要なファクター。
琥魄は琥魄を琥魄素化し、動力を得る。
:琥魄機関
琥魄を琥魄素化し、動力を得る機械。琥魄用のシリンダーに接続して使うものであり、大きさは用途によって様々。携帯機器に使うものはバッテリー式なので機関は用いることがないが、武器や自動車などは必ず琥魄シリンダー(琥魄を封入したシリンダー)と琥魄機関が付随している。
小型のものならピンポン玉サイズほど。
:形状復号琥魄元素
形状復号琥魄元素。単に復号魄素とも呼ばれる。複合信号を与えることでその形状に復元され、その物体・物質としての振る舞いをする。
例えば弾薬に用いればランチャーを八〇発使えたりもするし、琥魄機械(琥魄付喪など)の損傷復元のための修復剤としても使える。
:琥魄機巧=魄巧(はっこう 琥魄含有機巧武装)
琥魄を含有した素材を用いて作り出されている武装の総称。魄力によって敵の魄力場を相殺し、組織を破壊する剣や槍、弓、銃、盾などがこれにあたり、また魄技という魔法じみた力を使う琥魄杖などもある。琥魄鎧や車両に積載する大型なものや、防衛用の琥魄機巧も存在する。
一般的に剣は剣、銃は銃とタイプが分かれているが、中には複合タイプの機巧も存在する。ただし、メンテナンスにコストがかかるという弱点がある。
:魄巧のそれぞれの属性と弱点
・魄巧にはそれぞれ物理属性と弱点が存在する。
┗斬属性:オーソドックスな斬撃性能を秘めた物理属性。生物系、生体素材の肉体部分、繊維系・レザー系防具には大きな殺傷力を与えるが、装甲系防御の前では攻撃能力が落ちる。
┗打属性:打撃性能を秘めた物理属性。生体部位にも一定のダメージを見込めるが、最も大きな効果を狙えるのは装甲:装殻目標などの固い外殻。ただし、武器自体に重量があり振りが遅くなる欠点も。
┗刺属性:槍などの武器が秘めた物理属性。生体系部位、装甲・装殻に対しても一定のダメージを見込めるが、技量が必要であり、点での攻撃がメインのため動きを見切られると躱されやすいという弱点もある。
┗射属性:弓や銃などの武器が持つ物理属性。物理属性の中では唯一の遠隔攻撃手段。個人携行サイズだと火力を出すために速射性能(集弾性や反動制御)を捨てて大口径化せねば敵の琥魄フィールドを突破できないという弱点があり、もっぱら散弾銃やセミオートライフル、狙撃銃、護身用の大口径拳銃がメイン運用となる。
┗非物理属性:琥魄アーツがこれにあたり、さまざまなエフェクト(非物理属性。あるいはアーツ属性とも)が存在している。
:琥魄スキンスーツ
単純にスキンスーツとも。
排出される汗を水分に還元して体内に戻したり、小型の空調やペーパーコンピューターを搭載する。人体の塩分を伝導体に情報を行き来させ、瞳に点眼したジェルレンズディスプレイと同期し、さまざまな情報をARで視界に投影することが可能。
人体の体温で活動・発電する発電性ウイルスを動力源とし、着ている者が一定の体温以上を放っていれば機能が停止することはない。
:亜空回廊技術(バックパックなどに応用)
琥魄技術の応用した次世代の収納技術。形状はさまざま。
内部の空間構造を捻じ曲げて、ポーチサイズのパックからリュック系のオーソドックスなものまでさまざまだが、とにかく外見以上の体積を入れられる。重量は内部の特殊な琥魄素子などの分のみで、重量はバッグの形状や容量による。
:装備
琥魄機巧、琥魄治癒剤、スキンスーツ、亜空回廊袋は最低限の装備として、それ以外の装備は自由となっている。
防具に割いてもよし、移動手段に割いてもよし。屑浚いの数だけスタイルが存在している。
また、直接戦闘ではなく斥候や野戦整備士として稼ぐ屑浚いもいる。
:魄術
琥魄による特殊な超常現象を用いたもの。炎を起こしたり冷気を起こしたりする。そういった属性を発生させる機器を属性エフェクターと呼び、これによって属性が決定する。
:魄術式
単に術式とも。
生得的に得られる素質と琥魄強化人間という肉体を持った結果、一部に発現する琥魄能力という意味でこう呼ばれる。少年期、大体十三歳以前に強化人間化した者に発露する傾向が見られる特別な異能。
魄術でいうところのエフェクターが生物的に備わっていると言え、機巧を通してそれを増幅し、打ち出すことも可能。
本人が肉体に巡らせている魄力、精神エネルギーともいうべきエネルギーを消費する行為であり、使い過ぎは脳に大きな負荷をかける。最悪、脳が焼き切れることすらあり得る。
:龍種
魄獣の究極系と言える、頂点生物。圧倒的な生命力と魄力を保有し、その力は単独で都市を混乱に陥れることができるほど。
基本的に逆鱗に触れられない限りは大人しく、また感謝して恩返ししてくることもある。
:神闇道
┗常闇之神社とは?
創世の三女神である陽之慧様、常闇様、ステラミラ様の中の次女である常闇様(正確には全員同時に生まれているため姉妹というよりは、異なる力を持つ同一神物)が創造した宗教・神闇道を祀る神社。
総本社が存在するのは三千世界を漂白する幽世という異世界であり、常闇様はその世界を創造した存在でもある。
常闇之神社総本社の周辺には泡沫の里という里が存在し、その発展具合は地域によって異なるが、都会的な場所もあれば農村地帯も存在する。全てが和風というわけではなく、アイリッシュパブや西洋風のバーなどもある。
常闇様を最高神・主神として祀り、神格妖怪である神使たちをそれに仕える神として崇める拝一神教。
全ての生命は巡り巡った末に常闇の混沌へ還り、生命を生むエネルギーに還元されるという考えを持ち、己の信ずる宇宙観に従って生きる者は、死後その宇宙観へ転生し、それを繰り返し常闇に還るとされる。いわゆる輪廻転生的な思想だが、解脱にあたる部分が「常闇への帰結と、新たな生命を生むエネルギーへの還元」になっている。
常闇様自身は「ひとは罪を犯せば善行もするし、二元論で切り分けられる存在ではない。混沌とあるのが本来的な生命である」としており、同時に「犯した罪は決して消えないが、償うことでその穢れを雪ぐことはできる」と教え説いている。
常闇之神社に来るものは非業の死を遂げた者が大半であり、中には自死を選ばず苦悩しながらも生き抜いた者も含まれる。そういった後者の魂は、人生自体が非業であると認識される。幽世に転生する際は神使によって迷いと穢れを斬り祓われ、その人物にゆかりがある姿になって転生する。
┗神使
妖怪たちの中でも神格級と認定された妖怪たち。退魔師等級と神格級は異なる分類であるため、決して全員が全員特等級というわけではないらしい。
総本社には夢咲蕾花、稲尾燈真、稲尾椿姫、稲尾桜花、稲尾菘、稲尾竜胆、稲尾氷雨、大瀧蓮、大瀧万里恵、大瀧雷疾、大瀧万里亜、大瀧真鶴、尾張光希、尾張秋唯、尾張狐春、稲原穂波、稲原健斗(オタク君)、依澄潤花、稲尾柊、山囃子伊予、夜葉、八十神澪桜(出張中)など、二十名以上が存在する(抜けがあったら申し訳ない)。
その中でも夢咲蕾花は忌兵隊、稲尾燈真は迅翔隊、稲尾椿姫は蘇桜隊、大瀧蓮は電襲隊、大瀧万里恵は闢処隊という「五隊」と呼ばれる部隊を率いる総長でもある。かつては武闘派神使と言われていた。
また例外的に東雲嶺慈、闇咲円禍、慈闇、凛といった影法師も現在は所属しており、彼らは愚煉隊という部隊を発足している。
┗氏子・社人
一般的な神道の氏子とは異なり、常闇之神社の氏子は出資する一般人ではなく、俗にいう社員のようなものであり、社人は外部のお手伝いという立ち位置にある(ここが俗にいう世間一般の氏子かもしれない)。
主に神社の仕事や雑務をこなし、また中には退魔師資格を持つ者は戦闘員として対魍魎・対呪術師(現在は影法師ではなく崑)戦闘に参加する。
余談だが神使は文字通り一騎当千であり、氏子が千人規模で束になってかかっても敵わない。常闇様の場合はその神使版とも言え、常闇様を敵に回せば「勝つこと」も「死なないこと」もできなくなる。
基本的に氏子は神社でお勤めをこなすが、戦闘訓練に参加する者や式符作りをするアルバイトなども存在し、その業務は多岐に渡る。
万年人手不足らしく、里のあちこちにアルバイト募集の張り紙が貼られている。ちなみに働貨の実入は非常にいいらしい。
社人にも奉公に対するご恩が存在している。
:琥魄教
琥魄そのものを神の意志の表れであるとして、琥魄を信仰する宗教。琥魄によってもたらされる一切を神の啓示として受け入れ、破滅にさえ抗わないことを美徳とする宗教組織。
還緑という、緑に還ることを最終目標とし、そのために清く正しい肉体と精神を維持するための生活を心がける。
琥魄の恵みに感謝し、琥魄の神たる魄儺(はくな)を信奉する宗教。
緑襤(りょくらん)という木々や草花でできた緑の襤褸(らんる)の家屋を建て、集団で暮らす。身に纏うのも草木を元にした装束であり、自然に還るための宗教で、琥魄由来の科学技術以外を受け付けない。
最終的に死したものを荊に還し、還緑することで琥魄の神、魄儺の元に送る。
:屍交至天宗
邪教の一種。死体と交わることで神に至る異常思考。
死の世界=神の領域に達した死体との間に子をなすことで、その子を神の子とする狂った宗教であり、死体であれば人間に限らなくとも良い。
:赫の女帝
表向きは〈朱然朱音(しゅぜんあかね)〉という女をリーダとして活動していた地下組織。世界の支配を目論む思想家集団を自称している。
実際のリーダーは〈赫月〉というコードネームの、赤星燎(あかぼしりょう)という旧時代から冷凍睡眠で覚醒した旧時代人の男。実年齢は47歳。覚醒してから二十五年が経っている。
赤星は琥魄研究=当時は次世代エネルギー研究と呼ばれていたプロジェクトに関わっていた主要研究員の一人で、次世代種子を強引に発動した張本人。自然博愛主義の彼が理想とする世界を存分い生きるためフルサイバネティクス化=己の脳を擬似霊魂化した上で琥魄付喪化し、実質不老の肉体を手に入れている。
〈紅緋(あかひ)〉という、葉蔵の親友であり慕っていた兄貴分である児玉栄輔の脳を使った自律機動型の無人機動兵器を葉蔵に差し向けるなどした。十三年前に葉蔵のいた村を襲撃したのは、その村で管理されていたデータメモリに旧時代の研究所を地下挿入した座標が記されており、それを奪うためだった。虐殺は見せしめ、そして村長の頑なな態度に対する報復であった。
〈紅月〉は無人制御兵器の先駆であり、自動人形の生体サーバー技術を応用した実験機だった。しかし精度が甘く、葉蔵たちに破れる。
反政府組織の魄兵隊と提携を結んでいたが、赫の女帝はあくまで指導者の命令が絶対であり、あくまでも魄兵隊の雇用戦力というスタンスを崩さなかった。
:魄兵隊
琥魄税という重税に対して反抗する人々が発足した武装地下組織。各地で破壊活動を行っているテロリスト。
市井は魄兵隊を味方する意見が多く、都市政府の多くの頭痛の種である。
圧倒的に足りていない戦力を赫の女帝から供給してもらっていた。PAWSという顧客を選ばない独立企業から武装琥魄鎧や型落ちの中古琥魄機巧、独自に抱える技術屋が製造した特殊琥魄兵器を用いて抵抗していた。
頭目は小川一美(おがわかずみ)という女で、彼女は私腹を肥やすことに固執。結果的にそれを直属の部下である女で副頭目である樋川莉子に暴露され失脚。組織の指揮がガタ落ちしたところを赫の女帝に乗っ取られて吸収された。
:PAWS社(パーズ社)
強化武装兵器機構(Powered Armed Weapon System's)社。
武装した琥魄戦鎧や魄巧、一般的な銃火器・弾薬、車両などを、顧客を選ばず販売するならず者兵器開発・販売企業。
各地に支社を持ち、本社の位置は不明。末端の工場を潰してもトカゲの尻尾切りでキリがない状態である。
赫の女帝は魄兵隊にすら武装販売を行う、目の上のたんこぶであると同時に、金さえ払えば城都軍だろうが個人だろうが武具を売ってくれるため、利用価値は高い。
:星鉄重工(ほしがねじゅうこう)
銀河蓮杖という男が、200年ほど前に創業した大手兵器開発企業。琥魄製品ならば兵器に限らず車両、家電に至るまで製作し、販売する。主な顧客は城都などのしっかりと裏の取れた組織であり、テロリストへの販売は許していない。
汎用型の付喪人形の製作から戦闘用、あるいは愛玩用も製作している。
:特研局
特殊琥魄研究技術開発局の略称。
琥魄の技術を研究開発する、特異な技術者集団。現在でも生き残りや稼働する施設があると噂されるが、世間一般においては50年ほど前には自然消滅していると言われている。
研究に取り憑かれた異常者の集まりで、その技術は旧文明のそれに匹敵していたとすらされ、亜人化の遺伝子改良技術も、四〇〇年前に特研局が広めたものである。
強化人間技術自体は琥魄暦13年前に完成させたものであり、1400年以上前から特研局が存在していたことがわかる。
特研局は旧人類の生き残りが発足したものであり、地中挿入、あるいは一時的に宇宙退避していた旧人類が地上に戻り、組織した研究開発機関である。
現状当時の生き字引は存在しないとされている。
深緑戦域の超克者 設定集 夢咲蕾花 @RaikaFox89
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