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富山の強制性交 逆転有罪 高裁金沢支部判決「同意なし」認定

2023年7月14日 05時05分 (7月15日 11時28分更新)
 富山市内のホテルで知人女性に性的暴行を加えてけがをさせたとして、強制性交致傷罪に問われた当時大学生の宮本翔被告(26)の控訴審判決で、名古屋高裁金沢支部は十三日、同意のない性交があったと認定した。無罪とした一審富山地裁の裁判員裁判判決を破棄し、求刑通り懲役七年を言い渡した。
 山田耕司裁判長は判決理由で、同意の有無については、女性の精神的不調が続いていることなどから「行為に同意していたとは認め難い」と判断。女性が隣室にいた知人に助けを求めず「タイミングがあったのに逃げようとしなかった」とした一審判決については「突然重大な被害にあった者の心情として十分納得できる」と退けた。女性が被害後に友人に送った交流サイト(SNS)のメッセージにある自責感情は「自然なもの」と指摘した。
 膣内に手指の挿入はしたが、性交はしていないとする被告の主張に対し、女性の陰部の傷を診察した医師の証言や足を押さえられ、被告の両手はふさがっていたとする女性の主張などから「性交がなされたとみるのが合理的」と結論付けた。
 一審では性的な行為があったとしても、女性の証言が変遷していることを踏まえ「同意がなかったと認定できない」としていた。
 山田裁判長は一審判決について「性被害者の心理への理解を欠いた結果、同意した可能性があると先入観を持って他証拠の検討をおろそかにした」と非難した上で「女性の証言の信用性を否定し、極めて不当な評価をしている」と述べた。
 名古屋高検の坂本佳胤(よしたね)次席検事は「検察側の主張が認められた妥当な判決」とコメントした。被告側の嘉義(かぎ)亮太弁護士は取材に「不当な判決で驚いている。上告を検討する」と話した。
 控訴審判決によると、被告は二〇年十一月二十一日、富山市内のホテルで、ベッドに寝ていた知人女性に同意がないのに暴行を加えて性交し、けがをさせた。

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