平塚市の私立の認可保育園に保育士として勤務していた嘉悦彩子さん(49)は2017年、保育園で当時1歳の園児の頭に暴行を加えて死亡させたとして傷害致死の罪に問われました。
横浜地方裁判所は1月16日の判決で「死亡した原因が頭の傷害によるものとは認められないため、暴行を加えた犯人として有罪とする根拠はない」などとして無罪を言い渡しました。
この判決について、横浜地方検察庁は期限の1月30日までに控訴せず無罪が確定しました。
嘉悦さんの弁護団はNHKの取材に対し「保育の現場は、小さな子どもを預かる尊い職場です。それにもかかわらず本件のように現場にいただけの保育士に責任が問われることになれば、保育士が安心して職務を行うことはできません。また、保育士のなり手が減る原因にもなります。このような事態は決してあってはならないものです。本件判決は、保育業務に携わる全ての関係者にとって大きな意味のあるものと考えます」などとしています。
一方、横浜地検の塩澤健一次席検事は、「検討の結果、控訴しないこととした」とコメントしています。
神奈川 平塚 保育園での1歳児死亡事件 元保育士の無罪が確定
8年前、神奈川県平塚市の保育園で当時1歳の園児を死亡させた罪に問われた元保育士に無罪を言い渡した1審判決について、検察が控訴せず無罪が確定しました。