from ARGONAVIS 音楽担当している北岡です。
本日Argonavis 2nd Album「CYAN」が発売となりました。
活動5年目にしてついに2nd Album。
CD化されていない楽曲を集めたら書き下ろし曲がなくても曲数は足りていましたが、どうしても”現在”のArgonavisを表現したくて曲を作り始めたら、Albumの半分が新曲という形になりました。
完全に予算オーバーなので是非皆さんCDでも配信でもサブスクでもいいので、沢山聴いてもらえたら嬉しいです。
でも、なんぼあってもいいですからね。Argonavisの新曲は。
タイトルの「CYAN」はより深みを増していくArgonavisという意味合いで付けました。
キラキラしたサウンドと泥臭さというらしさは残しつつも、楽曲のトーンだったり歌詞の
ニュアンスを現実のバンドに近づけるようなイメージで制作しました。
新録各曲簡単にお話し出来ればと思います。少し長くなるので本当に何もする事が無い時に読んでもらえればと思います。
楽曲の解釈は受け取ったお客様それぞれ感じた事が正解だと思いますので、
今回もあくまで制作側の一つの解釈程度に受け取ってもらえたらと思います。
「心を歌いたい」
センチミリメンタルの温詞さんに書き下ろし頂きました。
昨年のアコースティックツアー福岡公演で、センチミリメンタルの「キヅアト」をカバーさせて頂いたことがきっかけで今回の楽曲提供に繋がりました。
そこで伊藤昌弘さんが温詞さんと旧知の仲と知って、すぐに紹介して欲しいと頼みました。
温詞さんの作る楽曲は人の心の弱さや痛みを繊細に表現されている印象で、Argonavisの第2章の始まりを表現するためにはその「弱さ」という部分にフィーチャーした曲を作って欲しいとご依頼しました。
暗いトーンの歌詞であるけど決してネガティブではなく、希望に向かってもがき迷い続けるイメージがまさに現在のArgonavisを表現している曲になったなと思います。
demoが届いた時は曲の構成からアレンジまで全て「天才...!」と心で呟いてしまうような曲でした。
Vo Recも温詞さんにディレクション頂いて、七星 蓮ではあるけれど新たなアプローチの歌唱になりました。
「僕の日々にいつもいてよ」
テーマはArgonavis流”ラブソング”です。
「Root of Love」の様に別の対象を恋愛と見立てるのではなく、ストレートに対人への感情を表現頂きました。
とはいえ恋愛とも取れるし、そうではなく大切な人への感情にも捉えられる絶妙な詞が聴いている人それぞれ解釈できる素敵な曲になったと思います。
深い絆と捉えてもいいのかと思います。
メタ的な事を話すとプロジェクトの性質上、対人への”ラブソング”というのは避けてきたのですが、彼らはアーティストである以上そこへの表現をしないのも違和感があったので、今回このテーマでご依頼させて頂きました。
キャラクター世界の実体験に基づくのか、それとも彼らが客観的に捉えたものなのかは正解はないので、皆さんそれぞれ思うように受け取ってもらえたら嬉しいです。
「迷い星」
的場航海にフィーチャーした楽曲として制作しました。
丘の上で星空を眺めているような情景で、両親の離婚で離れ離れになったしまった事の寂しさや兄に対する感情等を表現頂きました。
中村先生の歌詞は小説の一遍を切り取ったような世界観で、キャラの絶妙な感情をメロディに乗せて頂きました。
YOUSAYさんには低音からサビはストリングスと共に大きく広がっていく、圧倒的に王道J-POP感溢れる楽曲に仕上げてもらいました。
Albumの収録曲としては最後の方にVo Recをした曲ですが、伊藤昌弘さんの日々進化する歌唱力が爆発したような内容になったのではと思います。
「BLUE ALBUM」
渡辺拓也さんには今までArgonavisの軸となるような、疾走感あるロックチューンを制作頂いていましたが、今回はキーボードがいる編成だからこそ映えるポップソングをご依頼しました。
渡辺拓也さんのdemoはご本人の仮歌が入っているのですが、毎回世に出したいくらいカッコイイんですよね。
歌詞は白石万浬の「家族愛」をテーマに万浬の宝物である家族、そして今では家族のように
大切な存在の Argonavis メンバーとの思い出や経験を通じ、一歩ずつ成長していく彼の歩み
を一冊の本にしたようなイメージにして頂きました。
「Reversal」
桔梗凛生とのツインボーカル曲という形で制作しました。
当初はサビとDメロだけツインボーカルでしたが、渡辺拓也さんのアイデアでAメロからしっかり掛け合いのある構成になりました。
「*〜アスタリスク」をカバーしていた時から、森嶋さんの低音ラップをいつかArgonavisでも!と思っていたので、ようやく形にする事ができました。
実は今まで歌い分け前提で作った曲はそんなに多くなく、demoが出来上がってからこちらで歌い分けを作っていたので、Argonavisのキー的にどうしても桔梗凛生の歌声が高くなってしまってました。
なので今回はようやく桔梗凛生の低音が生きるオリジナル曲が出来て良かったです。
サウンドとしてはフェスで踊れるダンスロックのイメージで、今後LIVEで欠かせないようなアッパーな曲になったと思います。
歌詞は桔梗凛生の野球の道を閉ざされてからArgonavisというバンド活動に希望を見出し、バンド活動を続けていくなかで感じる「情熱」を表現して頂きました。
タロットカードをモチーフにした歌詞は色々考察しがいがありますよね。
「命のクリック」
Rhythmic Toy Worldの内田直孝さんに作詞作曲、そしてバンドメンバーの皆さんにアレンジとレコーディングまで担当して頂きました。
この曲はもはや作品の世界観等全てを越えて人生訓ですよね。
demoを聴いた時にドラマチックな構成と、聴き終わった後現在の自分に対して自問自答してしまうようなメッセージ性の強い歌詞に衝撃を受けました。
Dメロの「何回だって不安は襲いかかるだろう 何回だって投げ出したくなるだろう
それが証だ 本気で生きてる証だ」というフレーズは五稜結人に振り分けました。
個人的にARGONAVISプロジェクトの世界観を表現しているキャラクターは五稜結人だと思ってます。
一見ポジティブだけど繊細な心をもっていて、メンタルもブレる事が多いからこそリアルな生き様を感じられて、共感できるのではないかと。
ARGONAVISプロジェクト自体、キャラクターコンテンツとしてはファンタジックではなく現実に近い世界観で硬派な内容でやってきたからこそ、この楽曲は多くの方に刺さるのではないかと感じています。
制作をした自分自身が一番この曲からパワーを貰っているのではないかと思う位、大切な曲になったと思います。
この楽曲が皆さんにとっても弱さや困難を肯定してくれる大切な存在になれたら嬉しいです。
5月7日に開催した Argonavis LIVE 2022 DIVE into CYAN と前日談ボイスドラマ、そしてこの2nd Albumを一連のストーリーとして作りこみました。
良い表現を出来たのでと手応えを感じつつも、もっと多くの人にこの作品を届けたいという気持ちは変わりません。
より一層応援してくださる皆さんにARGONAVISプロジェクトをお楽しみ頂けるように、全力で作品を作っていきたいと思いますので今後ともよろしくお願いいたします。
CD詳細:https://argo-bdp.com/music/post-34190/