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多様性の虹 まちに架けて 金沢プライドウイーク あすパレード

2024年10月19日 05時05分 (10月19日 11時03分更新)
金沢プライドウイークに合わせ、掲げられた大型のレインボーフラッグと画面に映し出された広報=18日、JR金沢駅で

金沢プライドウイークに合わせ、掲げられた大型のレインボーフラッグと画面に映し出された広報=18日、JR金沢駅で

尊重条例成立へ 分断どう越える

 LGBTなど性的少数者への理解を呼びかける「金沢プライドウイーク2024」が18日、金沢市内で開幕した。JR金沢駅構内にはLGBTを象徴する虹色の大型フラッグがお目見え。20日の最終日は、市内中心部を練り歩くパレードがあり、参加を受け付けている
 主催団体の松中権共同代表(48)らはこの日、フラッグの前で記者会見を開き「多くの人が行き交う駅構内でメッセージを届けることができる」と話した。総合司会でエッセイストの小島慶子さんは「LGBTの人たちはずっと昔からいて、あなたの半径2メートル以内にいる。関心を持つきっかけになってほしい」と参加を呼びかけた。
 プライドウイークは一般社団法人「金沢レインボープライド」(金沢市)が主催し、今年で4回目。今回は能登半島地震の復興関連イベントも開かれる。
 金沢市内で18日に始まったLGBTなど性的少数者への理解を呼びかける「金沢プライドウイーク」。性の多様性を巡っては昨年6月、LGBTなどへの理解増進法が紆余曲折(うよきょくせつ)を経て成立した。石川県は昨年9月の県議会で、法律に沿った内容の条例案を提出しようとしたが、主に最大会派の自民の理解を得られなかった。一方で千葉県は昨年12月に「多様性尊重条例」が成立し、1月に施行した。(岩本雅子)

今年施行の千葉 重ねた対話

 千葉県の条例は「社会は年齢、性別、障害の有無、国籍及び文化的背景、性的指向及び性自認などさまざまな違いがある人々で構成されている」と規定。多様性が尊重され、誰もが活躍できる社会を目指すことを基本理念としている。罰則規定はない。
 2022年春から他県の条例などを調べ、準備を進めた。石川県の状況も注視していたという。骨子案を昨年9月に示し、意見公募。集まった計669件のうち、「女性を自称する男性がトイレを使うのでは」など懸念を示す内容が最多の175件だった。
 千葉県の担当者は「正反対の意見を調整するのは大変だった」と明かす。
 その一つが理解増進法の条文にある「ジェンダーアイデンティティ」という用語で、条例では「性自認」に代えた。県の総合計画や他県の条例で使用しており、社会に定着していると判断したという。
 最大会派の自民は、同性婚の規定や外国人参政権などを加えないよう要望し、条例に反映された。自民党千葉県支部連合会の阿部紘一幹事長は「条例は時代の要請。われわれの意見を聞き入れたもので、反対する理由はなかった」と振り返る。党内や執行部との勉強会を何度も開いたという。
 本会議では「人権尊重、差別禁止が明記されておらず、実効性を担保できないため賛成できない」などの意見もあった。採決は2会派が反対したほか、自民も複数の議員が反対、退席したが賛成多数で可決された。反対した中村実議員(自民)は「性自認の文言が引っかかった。本会議で指摘しても修正が全くなく、納得できなかった」と振り返る。
 石川県の馳浩知事は条例制定に向け、理解増進法の基本計画策定を待つ姿勢を示している。阿部氏は「この条例を成立させるには強力なエネルギーとリーダーシップが必要。それぞれの価値観があり、分断が生じるので大変だと思う」と推し量った。

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