天皇や親王が着ている服装は何か? 大河ドラマ「光る君へ」で風俗考証を担当する佐多芳彦さんに、天皇・親王の衣装について伺いました。
――円融天皇(坂東巳之助)や花山天皇(本郷奏多)が着ている服装について教えてください。
これは下直衣姿(さげのうしすがた)といいます。「提直衣」(さげのうし)と表記することもあるのですが、一般的には「下直衣」になります。直衣を着ているのですが、帯を腰で結ばないで上着である袍(ほう)をダラっとさせた姿なんですね。大河ドラマに登場する天皇はよく御引直衣(おひきのうし)を着ていますが、平安時代の摂関期くらいまではその前段階である下直衣姿であったといわれています。ですので「光る君へ」の天皇は、御引直衣ではなく、下直衣姿という直衣を着崩した姿をしています。
――白だけではなく、違う袍を着用されることもあるんですね。
白は冬用で、この二藍(ふたあい)は夏用です。当時は現代と季節が少しずれていて4月~6月が夏になるのですが、この期間は夏用を着ています。そして、残りの7月~3月は冬用を着ているんですね。
――懐仁親王(石塚陸翔)が着ている服装は何というのでしょうか?
これは半尻(はんじり)といって、狩衣(かりぎぬ)をやや短めに仕立てたものです。お尻のしっぽのようになる部分が長いと、子どもが走ったりしたときに足がもつれて転んでしまうので、短めに作られているようです。成人前ですので、角髪(みずら)という童の髪型をしています。