<2023.07.25 リリース>
2024年 大河ドラマ「光る君へ」新たな出演者を発表します。
2月、3月、5月の発表に続いて、紫式部や藤原道長を取り巻く個性豊かな面々を演じる、新たな出演者の皆さんです。
放送は来年1月からです。どうぞお楽しみに!
躍動せよ!平安の女たち男たち!
創造と想像の翼をはためかせた女性 紫式部
大河ドラマ「光る君へ」は、平安中期に、のちに世界最古の女性による小説といわれる『源氏物語』を生み出した、紫式部の人生を描きます。武家台頭の時代を目前に、華やかにひらいた平安文化の花。きらびやかな平安貴族の世界と、懸命に生きて書いて愛した女性の一生に挑戦する大河ドラマです。
塩野瑛久(しおの・あきひさ)
一条天皇〈懐仁〉(いちじょうてんのう/やすひと)
66代天皇。道長の甥(おい)で、幼くして即位した。入内(じゅだい)した道隆の長女・定子を寵愛(ちょうあい)するが、のちに道長の長女・彰子も入内し、世継ぎをめぐる政争に巻き込まれる。理性の勝った性格の一方、文学が好きで、紫式部の源氏物語に強い興味を抱く。
<塩野瑛久さんコメント>
「紫式部」や「清少納言」そして「安倍晴明」。誰もが知る人物たちが活躍した時代を築いた帝の一人でありながら、人間臭さが見え隠れする魅力的な人物なのだと思わされました。
真面目で思慮深く、それでいて愛情深い。そんな一条天皇を演じられることが本当に、本当にうれしいです。定子への想(おも)いや彰子との関係性の一つ一つを取りこぼさぬよう大切に生きたいと思います。
毎熊克哉(まいぐま・かつや)
直秀(なおひで)
町辻で風刺劇を披露する散楽の一員。当時の政治や社会の矛盾を面白おかしく批判する。その自由な言動に、まひろと道長は影響を受ける。一方で、本性のわからない謎めいた男でもある。
<毎熊克哉さんコメント>
直秀とその仲間たちは、この時代のヒエラルキーの最下層から世の中を俯瞰(ふかん)でよく見ていて、明日の命も知れぬ身でありながら、笑って強く生きていこうとする胆力がある。彼らの身分であれば関わるはずもないまひろと道長に出会い、直秀は二人の手助けをするようになります。なぜ手助けをするのか?というのが直秀のおもしろいところで、ぶっきらぼうな言葉と優しい行動がミステリアス。直秀はどのような生き方を望んでいるのか?を探ることが、演じるうえでの鍵になってくると思っています。
凰稀かなめ(おうき・かなめ)
赤染衛門(あかぞめえもん)
女流歌人。道長の妻・倫子の女房であり、さらに一条天皇の中宮となる娘の彰子にも仕えた。姫たちに学問を指南するうちに、文学好きなまひろとも交流することになる。
<凰稀かなめさんコメント>
まずは大河ドラマ「光る君へ」のオファーをいただいたことに、うれしい気持ちより、驚きが大きかったです。紫式部、清少納言、和泉式部は知っていましたが、赤染衛門という歌人を知らず、いろいろ調べました。資料は少ないですが、赤染衛門は良妻賢母で、賢い女性というイメージが多いのですが、歌の内容を見るととても色気のある女性を連想させます。そんな二つの顔を持つ女性を、大石 静先生がどう描いてくださるのかとても楽しみで、そして、監督が作り上げる赤染衛門という歌人の存在をたくさんの方に知っていただきたく思っています。
矢部太郎(やべ・たろう)
乙丸(おとまる)
まひろの従者。まひろに振り回されながらも付き従っている。
<矢部太郎さんコメント>
不器用でどこか頼りない従者ですが、お仕えする家の状況がきびしく、皆が離れていく中でも仕え続ける乙丸には忠義とまひろ様のことを思う心が感じられます。体を張って守ったり、守れてなかったりもしますが……。
顔合わせのときに、スタッフの皆さんがとてもたくさんいらして、こんなにもたくさんの人間がこの作品を作るのか!と、とてもワクワクしました。その一人として喜びを感じながら、当時の身分の高くない女性の従者の人間を演じることで、感じることや、伝えられることがあったならと思います。
本多 力(ほんだ・ちから)
百舌彦(もずひこ)
道長の従者。道長が少年のころから忠実に仕えている。
<本多 力さんコメント>
僕が演じる百舌彦は、藤原道長の昔からの従者という役なのですが、はじめ台本を読んだとき、もしかしたら百舌彦は道長にしか見えてないんじゃないか? 道長の守護霊的な存在? とも思えたのですが、実際はそんなことは全くなく、ちゃんと人間でした。でもそれくらい道長にとって身近な存在だと思いますし、ほかの登場人物との関係性とは少し違うものだと思っています。ですので、道長への愛情をほかの方の道長への愛情とは違う形でお届けできたらと思っております。現場では柄本さんのことをとにかく凝視してようと思います。
信川清順(のぶかわ・せいじゅん)
いと
紫式部(まひろ)の弟・惟規(のぶのり)の乳母。惟規を溺愛し、行く末に気をもみながら仕えている。まひろの姫らしくない振る舞いには、やきもきすることも。
<信川清順さんコメント>
紫式部の弟・惟規様の乳母・いとを演じさせていただきます。
姫様、若様が本当にかわいくてかわいくて、成長し裳(も)を着けられたシーンでは色鮮やかな衣裳(いしょう)に身を包むまひろ様が綺麗(きれい)で、ドラマをご覧になった皆さんも絶対着たくなるぞ!と心躍りました。
乳母として我が子同然に、しっかり者の姫様、頼りない若様の行く末を温かく見守っていければと思います。
上地雄輔(かみじ・ゆうすけ)
藤原道綱(ふじわらのみちつな)
道長の異腹の兄。知性豊かな母を持つが、本人は一向に才に恵まれず、父の兼家からは、嫡妻(ちゃくさい)の息子たちより格段に軽く扱われている。性格は明るくお人よしで、憎めないところもある。
<上地雄輔さんコメント>
時代劇は自分が大好きな分野の一つなのでとても楽しみです。道綱はただの“みにくいアヒルの子”ではなく、しっかりと母親からの愛情を受けていたと思います。そういったところからもヒントを得て、見てくださる方に道綱目線でも楽しんでいただきたいです。道綱がこの家族の中の一つのアクセントやスパイスになるといいなという思いを込めて、濃くそしてどこかキュートで愛される人間を監督やスタッフの皆様と話し合いながら作り上げていきたいと思います。
財前直見(ざいぜん・なおみ)
藤原寧子(ふじわらのやすこ)
兼家の妾(しょう)。一人息子の道綱を溺愛している。和歌にたけており、兼家との日々を『蜻蛉日記』として残した、才色兼備の女性。まひろも幼いころから、『蜻蛉日記』を読みこんでいる。
<財前直見さんコメント>
道綱の母・寧子は『蜻蛉日記』の作者。一夫多妻制の時代、兼家との通い婚の約20年間を、道綱への愛と兼家との不安定な結婚生活で過ごしました。嫉妬と苦悩で“かげろう”のようにはかない身の上を、さみしくも激しく愛を求め、兼家と会えたときはほんわか、甘くやさしい空気感が出せるように演じたいです。
相関図
【時代考証】倉本一宏(くらもと・かずひろ)
◆倉本一宏さんコメント
2024年の大河ドラマ「光る君へ」の時代考証を行なっています。平安貴族を主人公にしたはじめての大河ドラマなので、責任の重さを実感しています。
とはいえ、ドラマのストーリーは脚本家の大石さんのオリジナルですし、ドラマ自体はプロデューサーの内田さんをはじめとする制作スタッフの努力の成果です。
私の役割は、政治的背景や後宮情勢など、このドラマと実際の歴史との間のギャップを埋めて、いかにもあの時代らしい雰囲気をつくることです。 微力ながら力を尽くしていきたいと思います。
<プロフィール>
1958年、三重県津市生まれ。東京大学文学部国史学専修課程卒業、同大学院人文科学研究科国史学専門課程博士課程単位修得退学。博士(文学、東京大学)。国際日本文化研究センター教授。専門は日本古代史、古記録学。主要著書は『紫式部と平安の都』『一条天皇』(吉川弘文館)、『三条天皇』(ミネルヴァ書房)、『藤原道長の日常生活』『藤原道長「御堂関白記」全現代語訳』『紫式部と藤原道長』(講談社)、『藤原道長の権力と欲望』(文藝春秋)、『ビギナーズクラシック 小右記』(KADOKAWA)など。
2024年 大河ドラマ「光る君へ」
【放送予定】2024年1月スタート
【作】大石 静
【音楽】冬野ユミ
【語り】伊東敏恵アナウンサー
【制作統括】内田ゆき、松園武大
【プロデューサー】大越大士、高橋優香子
【広報プロデューサー】川口俊介
【演出】中島由貴、佐々木善春、中泉 慧、黛りんたろう ほか