大河ドラマ「光る君へ」

躍動せよ!平安の女たち男たち! 創造と想像の翼をはためかせた女性 紫式部

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【光る君へ絵巻】ドラマ美術の世界 ~西の都ともいわれた大宰府の政庁

周明(松下洸平)に案内されて藤原隆家(竜星涼)が大宰権帥(だざいのごんのそち)を務める大宰府を訪れ、双寿丸(伊藤健太郎)と再会したまひろ(吉高由里子)。大河ドラマ「光る君へ」における大宰府の政庁に関する美術についてご紹介します。

◆◆ デザインコンセプト ◆◆

大宰府は白村江(はくすきのえ)の戦い以来、大陸に対する対外防備および九州を総管するために筑前国筑紫郡に置かれた役所。藤原隆家はその権帥(ごんのそち)として任ぜられた。政庁跡・大宰府展示館・九州国立博物館・鴻臚館(こうろかん)跡など大宰府現地を取材したうえで、ドラマ最終盤のみどころとして「えさし藤原の郷」でのロケを敢行。既存の朱塗り建築や長い回廊を最大限に利用し、セット・調度・植裁などを足すことでスタジオでは表現しきれない平安京に次ぐ西の都のスケール感を表現した。

――西の都ともいわれた大宰府のスケール感を!

西の都ともいわれた大宰府のスケール感を表現するため、政庁跡をはじめ、大宰府展示館、九州国立博物館、鴻臚館跡などの現地へ足を運んで取材。「えさし藤原の郷」の既存の朱塗り建築や長い回廊などを最大限に利用しながらセット・調度・植裁などをレイアウトし、ドラマ最終盤のみどころとなる大宰府の世界観をデザインしました。

 

――人々の往来などを管理する政庁

外交の窓口である大宰府には、さまざまな人々が訪れます。大宰府の正面に配置された政庁の受付では、越前国府と同様に、官人たちがテーブルに椅子(いす)という中国様式の調度を使用して働いており、テーブルの上には政庁跡からも出土している円面硯(えんめんけん)などを配置しています。

刀伊(とい)の侵攻を撃退するべく大宰権帥(だざいのごんのそち)である藤原隆家が、自らに従う武者らを鼓舞していたのは、大宰府の政庁の広場という設定です。広場には松とともに、「光る君へ」では初めてソテツを植栽の一つとして採用し、京との違いを表現しました。

――来訪者たちが集う客館

来訪者らが待機する客館には、受付と同様にテーブルや椅子を置き、政庁跡から出土している青磁や白磁の陶器のほかに、双六(すごろく)や碁盤といった遊具も飾りました。色鮮やかな花瓶は、「唐三彩(とうさんさい)」といわれる唐代に作られた三彩陶器です。三彩とは、一つの器に鉛を加えた色釉(いろゆう)を施して低火度で焼成した軟陶のことで、唐代には器のほかに、俑(よう)も多く作られていました。

 

――武者たちが研鑽(けんさん)を積む軍事訓練場

客館の裏側には軍事訓練場があるという設定でデザインを行い、双寿丸をはじめとした武者たちが弓などの稽古を行う空間を作りました。武器の手入れを行ったり、休憩をしたりするための小屋も二つ設置。小屋の屋根にも赤い幕を張るなどして、赤い世界観で統一されるように趣向を凝らしています。

 

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