アザラシ幼稚園に思うこと | 大和魂

大和魂

漫画家、市東亮子のブログ

テーマ:

今日はアザラシ幼稚園についてのみなので、そもそもアザラシ幼稚園を知らないという人はスルーしていただくか、あるいはYouTubeで検索していただければです。

 

まず、最初に私はアザラシ幼稚園にほぼ日参しているROMです。それなりに長い時間接続している方だと思います。

修羅場とかもあるんで、常にとは言いませんが。

そして、初期からの常連さんたちの内輪ノリも含む、ちょっと前までのあのチャット特有のノリ『肯定派』です。

アザラシ幼稚園の魅力って、アザラシたちのかわいさが癒やしになることは勿論だし、あの施設のコンセプトやスタッフさんたちの仕事っぷりやお人柄もだけど、間違いなくあのチャットにも有ったと思っています。

でなければ、一頭のアザラシも居なくなった、ただお水が張られているだけのプールを見に半月以上もの間、少なくても500人を超える同接者が閲覧したりはしないと思う。

あの当時、私が繋いでいたときには大抵700人は居た。アザラシ居ないのに。空っぽのプールなのに。

 

あの当時のアザラシ幼稚園のチャットは、…あの場は、言うなれば癒やしの場であると同時に、唯一無二のエンタメ空間でもありました。

そう、ある種のエンタメ。

だからこそ、あれだけの人が集まってきたんですよ。

常連さんたちの独特のノリが、本当に面白くて、楽しくて。

アザラシちゃん達を愛でて癒やされると同時に、あの楽しさにも癒やされ、元気をもらっていました。

 

アザラシ幼稚園用語に始まり、勝手にあだ名をつけてみたり。あれらのアイデアも秀逸で。

突然に始まった、イマジナリー卒園式とか、イマジナリーカラオケ大会とか、アザラシちゃん達の卒園に絡めて皆で盛り上がったあのやりとりとか、本当に面白くて、モニター越しに何度爆笑したか。

そして、お空に旅立ってしまった仔を皆で悼んで、皆で冥福を祈った時には一緒に涙しました。

夜はライブカメラがモノクロになることから、それが朝になってカラー化する際には「文明開化!」と呼び、「オランダの夜明けゼヨ!」と、特に「ゼヨ」を連呼しつつ、夜明けを皆で喜び、逆にカラーがモノクロになったときには「文明退化ゼヨ」とこちらも皆で退化を見届けてから眠りについたり。

ひとつひとつがエンタメ性の高いイベントで、ワクワクしました。

特段の盛り上がりが無いときでも、ふとした拍子に一句詠んでみたり、一首歌ってみたり、そしてそれに対して「ナイス芭蕉」とか「ナイス式部」とか賞賛の声がかかりつつ、たゆたうアザラシちゃんの姿を愛でる、まったりした空間。

あれらも、単なる癒やしであるだけではなく、ある意味でのエンタメの一つでした。

 

そんなイチROMの私としては、最近、来訪者が激減してしまったことを嘆いています。

「内輪ノリはよくない」という趣旨の常連さん叩きともとれるもめ事があったことで。

Xなどで、アザラシ幼稚園のチャットのありようを批判したり否定したりしている人たちがいたのは知っています。

けっこうきつい調子ですよね。中には名指しも有ったとか。私の見た範囲では名指しはなかったんですが。

でも、それは仕方が無いことです。名指しはどうかと思いますが、不満を抱く人が居ても。

どれほど大人気のコンテンツにも、好まない人や苦手とする人は居るんですから。

ただ、それを公式のチャットでぶつける行為は間違っていると思う。

SNSで集まって批判や不満を言って居る分には、それはよほど悪質でなければ言論の自由なので、仕方が無いですが。

 

ここで、大前提として言っておくならば、そもそもいずこのコミュニティにも、それぞれに「色」とも呼べる独特のノリがあります。

そして、その「色」は、より早くから、より長く、その場を共有してきたいわば「常連さん」によって自然とできあがってしまうものです。

常連さんたちが意識せずとも、です。

アーティストのライブとか、人気アスリートのファンイベントなどでも言えると思います。

その対象や場を愛して集まってきて、誰よりも長い時間を共有してきている人たちによって、自然発生的にそこ特有の色はできてしまう。

それは、仕方ないことですよね。意図的ではないし。

馴染めないなら、距離を置けば良いだけです。

 

それと同時に、チャットなどのWeb上で人が集まる空間は常に一定ではないのだから、もし、ノリが気に入らないのであれば、あるいはそれを自分の正義に則した形に正したかったのであれば、常連さんを責めるのではなく、自然とコミュニティの色が変化していくように、自分たちが模範と思うようなコメントをどんどん流して、常連さんたちの色を押し流して変えていく方が穏便かつ自然だったんですよ。手間はかなりかかるけど。

その手間を惜しんで、対立のような状態を作ってしまったのは、悪手だったんじゃないでしょうか。

ギスギスした空間になって、もはや癒やしとは言えなくなってしまった時点で離れたROMの人もいたでしょう。

本人はむしろ善意とか正義感で注意したのかもしれませんが、ただの自治厨にしか見えない行為といえます。

 

確かに、「これ、現地のオランダの人が見たら意味わからないよね」「ココ用語多いな」と思うこともありました。

ただ、私の知る限り、常連さんたちが新規さんを排斥したことなどないし、たまに来る海外の人の書き込みにも、片言なりご挨拶したり、英語がわかる人が対応したり、翻訳機能使いながら頑張って応対しようとして、応答したり説明したりして居る人もいました。

今は曜日や時間によっては英語の書き込みの方が多いときもありますよね。

勿論たまにオランダ語も。

以前は台湾の人とか、タイの人、ロシアの人もチラッといらっしゃったし、アラビア語の人も居ましたね。

皆さん、ギクシャクしながら翻訳とか使ったりして最低限の気遣いはしていたと思います。

確かに、ほぼ9割以上といっても良いくらい日本語ばかりですが、誰も皆「日本人が独占しているわけではないよ」という、それなりの最低限の気遣いは欠かしていなかったように見受けました。

 

反対派の皆さんがいるように、私のように黙ってROMっていた肯定派も沢山居たんです。声を上げなかっただけで。

あの『場』が楽しくて、癒やされて、元気がもらえて、あのノリがあったからこそ、ほぼ毎日でものぞきに行きたいと思っていた層もそれなりに居たんですよ。

たいていの場合、そういう人たちは常連さんが減ってあのノリが失われていくことによって、黙って離れてしまう。

閲覧者が減って、一番がっかりするのは誰でしょう?公式さんなんじゃないでしょうか。

スタッフさん達は、これまでも、たとえ誰かに見られていなくてもずっとあの活動をしてきた方々です。それは今後も変わらないでしょう。

でも、沢山の日本人がネット越しにあの方達の活動を見て、手を振ったり、呼びかけたり、感謝したりしたことで、きっと何らか手応えを感じてくださったとは思うんですよ。多分ですが。おそらくいくばくかでも励みになってくれたんじゃないかと。

そうでなかったら、着ぐるみで踊ってくれたり、アリエル掬いが成功したときにカメラに向かってガッツポーズしてくれたり、地上絵を描いてくれたり、お辞儀してくれたりはしないと思うんです。

それが、日本人同士のもめ事で閲覧者数が激減したら、少なからずがっかりされるんじゃないでしょうか。

 

遠いオランダのアザラシ保護施設と、多くの日本人を繋いでくれた功労者は、間違いなく初期からの常連さんたちなんですよ。あの、唯一無二の無意識のエンタメ性の高いチャットで。

 

もめ事があって、去ってしまった常連さんは戻ってはくれないかもしれません。なにしろ日本人は一度離れたらほぼ戻りませんし。

中には責められて、自分が悪いと思いこんで心に傷を負ってしまった人も居るかもしれません。

でも、あなた方が居てくれたおかげで、この場がとても楽しかったんですよ。本当に唯一無二の空間だったんです。

沢山の人たちが集まったし、沢山集まったことで施設にも貢献したんですよ。それは素晴らしいことです。誰にでもできる事じゃないんです。

だから、少なくとも、決して自分を責めたりはしないでください。

そして、今も続けてくださっている常連さんたちには本当に頭が下がります。情報をくださったり、できる範囲で盛り上げてくださったり。

 

ここに私個人として、全ての常連さんたちに対しての心からの感謝を伝えたいと思います。

ありがとう。素敵な時間を本当にありがとう。何度でも言う。ありがとう!

願わくば、去った方達にもまた戻ってほしいけど。そして、また一緒に癒やされてほしいけど。できればまた元のように楽しい空間に戻ってほしいけど。

叶わなくとも、間違いなくあなた方の作った空間に癒やされ、元気をもらった者たちも沢山居たのだと言うことを知ってほしいです。

 

いっとき、川柳や短歌を見かけなくなってしまって、寂しかったんだけど、一昨日、昨日とまたちらほら見られて本当に嬉しかった。

もっとも、私の見ていない時間には有ったのかもしれないけど。

 

う~~ん、

 

…まあ、私ごときがこうして語ったところで、届くかどうかも判らないけど。

でも、何らかの方法があるならば伝えたかった。奇跡のように低い確率でも、どなたかにでも伝われば。

なにより感謝の気持ちを。

 

AD

市東 亮子 / 七種 穂さんをフォロー

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります