中野サンプラザ跡、野村不が「ツインタワー」案 大ホールは独立
事業費の高騰で再開発計画を見直すことが決まった東京都中野区の「中野サンプラザ」を巡り、事業者の野村不動産が、高層ビル2棟の「ツインタワー」とホールを一体で新設する案を区に示したことが29日、分かった。区はこの案をベースに事業者と協議しており、サンプラザの建て替えが当初の計画から大きく変わる可能性が出てきた。 【写真】2023年7月に閉館した「中野サンプラザ」=2024年9月25日午前8時47分、東京都中野区、木佐貫将司撮影 区議会建設委員会などで、区が明らかにした。事業者側は「住宅割合を4割から6割に増やし、ビルの高さを低くすれば、多くの建設業者が請け負えるようになって競争性が上がり、収支を改善できる」としているという。 2棟の高層ビルの高さは、いずれも当初計画していた1棟のビルより低くする。2棟のうち、高いビルには住宅、オフィス、商業施設に加えて展望施設やホテルを入れ、低いビルには住宅や商業施設、交流施設を入れる。区は「(当初の再開発計画で目指した)コンセプトを概ね満たしている」としている。 酒井直人区長が「サンプラザのDNA」と位置づける多目的ホールは、この2棟から独立した形でつくる。ホールの収容人数は7千人を軸に進め、屋上は広場にする。「バンケット(宴会場)や子どもの遊び場と連携する」という区の要望は守っていくという。
朝日新聞社