1999年から行方が分からなくなっている東京都町田市の美大生、井出真代さん(失踪時18歳)を巡っては、2010年に警視庁捜査1課が入り、本格的な捜査が始まった。
しかし、失踪からかなり時間が経過していたこともあって捜査は難航し、今も真相解明には至っていない。
そんな中、捜査1課が関係先を家宅捜索し、参考人への聴取も行っていたことが明らかになった。
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公訴時効の廃止、転機に
多摩美術大で絵画を専攻していた真代さんの姿が最後に確認されたのは99年8月13日。自宅近くのJR成瀬駅のレンタルビデオ店に訪れたことが確認されている。
当時、家族は愛知県に帰省していたが、真代さんは「歯医者の予約がある」と言って自宅に残っていた。
8月16日に家族が自宅に戻ると、真代さんがいないことに気づき、知人に連絡したり周囲を捜したりした。
携帯電話にかけても通じず、家族は同17日に町田署に行方不明届を提出した。
町田署で真代さんの事案を担当したのは刑事課ではなく生活安全課だった。
事件としては扱われず、有効な手がかりがないまま、時間だけが過ぎていった。
転機があったのは、10年。殺人事件の公訴時効の廃止などが盛り込まれた改正刑事訴訟法が同年に成立したことを受け…
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