埼玉 八潮 道路陥没 救助難航 夕方から大型クレーン投入

28日午前、埼玉県八潮市の交差点で、道路が陥没して男性1人が乗ったトラックが転落しました。
消防などによりますと救助は難航していて、夕方からは建設現場で使われる大型クレーンを現場に投入し方法を検討しながら救助活動が進められています。

28日午前9時40分ごろ、埼玉県八潮市の「中央一丁目」の交差点で、道路が陥没し男性1人が乗ったトラックが穴に転落しました。
県によりますと、穴の大きさは直径およそ10メートル、深さが5メートルほどで、警察によりますと目撃者の話などから直前に陥没が発生しできた穴に通りかかったトラックが落ちたとみられるということです。
消防によりますと男性は当初、呼びかけに応じていましたが救助活動は2次被害を防ぐため慎重に進められ難航していて、その後は、やりとりができなくなっているということです。
夕方からは、建設現場で使用する大型クレーン2台を投入してトラック自体を引き上げることなど、方法を検討しながら進められています。
現場は八潮市役所から300メートルほど離れた交通量の多い交差点で、警察は周辺の道路の通行を規制しています。

消防によりますと28日夜、ワイヤーをかけて転落したトラックをつり上げようとしたところ途中でワイヤーが外れたか切れたかして、うまくいかなかったということです。
消防は再びトラックのつり上げを試みる方針で、今後、ワイヤーを取り替えるなど準備を進めることにしています。
一方、トラックの車内に取り残された男性とは28日午後1時ごろを最後にやりとりできていないということです。

【県“下水道管腐食が原因で地中に空洞ができていた可能性”】
埼玉県八潮市の陥没した道路の下には下水道管が通っていて、県は、下水道管の腐食が原因で地中に空洞ができていた可能性があるとみて原因を調べることにしています。

埼玉県八潮市の陥没した道路の下、およそ10メートルの地点には下水道管が通っています。
県の下水道事業課などによりますと、下水道管が腐食して穴があき、徐々にその穴に土砂が流れ込むことで地中に空洞ができていた可能性があるということです、この上をトラックなどの車両が通ることで重みに耐えきれず、道路が陥没した可能性があるとしています。
また、腐食の原因については、下水道管を流れる下水に含まれる生ゴミなどの有機物から硫化水素が発生し、空気に触れることで硫酸となって水道管を溶かした可能性があるということです。
県は、今後、現場の下水道管を確認して原因を調べることにしています。
一方、下水処理場に流れ込む下水の量が減っていることから、破損した下水道管に流入した土砂が詰まり、下水が流れていないおそれもあるということです。
今後、下水が流れずにたまっていくと、逆流してマンホールなどからあふれ出る可能性があるため、県は、八潮市やさいたま市の一部、川口市の一部など合わせて9市3町に対し、下水道の使用を控えるように呼びかけています。
現場を通る下水道管は、1983年から使われていて、2021年度の定期調査の際には修繕が必要なほどの腐食は確認されていなかったとしています。

【埼玉県大野知事“下水道管破損が原因となった可能性”】
埼玉県八潮市の交差点で、道路が陥没し、トラックが転落した事故について埼玉県の大野知事は、下水道管の破損が原因となった可能性があると明らかにしました。

県は、今後、原因究明と復旧工事を行うほか、ほかの下水道管についても緊急点検を実施することにしています。
埼玉県の大野知事は、28日の定例記者会見で、道路が陥没した事故について、「下水道管の破損に起因すると思われる陥没で、巻き込まれた方について、お見舞いを申し上げたい」と述べました。
県は、救助活動を優先させた上で、現場の下水道管を確認して原因の究明にあたり、必要に応じて復旧工事を行うほか、ほかの下水道管についても異常がないか緊急点検を実施するとしています。
また、5年前の調査で今回の事故の500メートル上流の地点で下水道管が腐食していることがわかり、今後、修繕工事を行う予定だったということですが、今回の陥没との関係については現時点ではわからないとしています。

【専門家 “周辺が砂を主体の軟弱な地盤だったことなどから陥没が加速した可能性”】
埼玉県八潮市で道路が陥没し、地中の下水道管の破損が原因とみられることについて、専門家は周辺が砂を主体とした軟弱な地盤だったことなどから、陥没が加速した可能性があると指摘しています。
八潮市で起きた道路の陥没について、埼玉県は地下およそ10メートルの場所に埋設された下水道管が腐食して破損し、管の中に周囲の土砂が流れ込んだ可能性があるとしています。
これについて、地盤工学が専門で芝浦工業大学の稲積真哉教授は、陥没の規模が大きかった背景には周囲の地盤の特徴が影響した可能性があるとしています。
稲積教授によりますと、現場付近は、もともと湿地帯で地下水の水位が高いうえ砂を主体とした軟弱地盤だということです。
このため、下水道管の破損した箇所に地下水や砂が次々と流れ込み陥没が加速したのではないかと指摘しています。
腐食が原因の場合は、定期的なメンテナンスが行われる老朽化と異なり破損箇所を見つけるのが難しいということで、稲積教授は、下水道管の検査が必要だとしています。

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