情報商材のジャンルには色々なものがあるけと、その中にナンパのノウハウというものがある。
自称ナンパのプロ、いわゆるナンパ師は主にX(旧Twitter)を拠点として、女叩きと独自の男女論を展開して弱者男性のフォロワーを集め、ナンパのテクニックを記した情報商材を販売して小銭稼ぎをしている。
2年前、私はとあるナンパ師が開催した講演にモデル役として参加した。
場所は東京ミッドタウン横にある60人規模のセミナー会場。参加者は40名ほど。謝礼は3万円だった。
講師はいかにも昼間からラフな格好で六本木周辺を徘徊してそうな胡散臭いIT系の業界人って感じだったけど、参加者の男性が可哀想だった。
お母さんに買ってもらったような服を着ている男性。眼鏡を掛けた地味な顔立ちの男性、頭頂部の禿げかかった男性。体型がふくよかな男性。逆に極度に痩せた男性。喋り方や挙動から何らかの特性がありそうな男性。
みんな真面目そうな人だった。
そんな彼らが講師の言うことに真剣に耳を傾けて、真面目にメモを取り、台本通りの私の寸劇を一生懸命見てくるから居た堪れなかった。
ナンパ待ちをしていた女性がナンパ師の立て板に水を流すようなトークをにっこり笑って聞いて、自分から申し出てホテルに行く、という展開。あまりに荒唐無稽だった。
「舐められたら終わり。無視されたら威圧しろ」「困っているふりをして取っ掛かりを作れ」「道を塞いで物理的に制圧しろ」「相手を馬鹿にして上下関係を形成して逆らえなくしろ」みたいな机上の空論。
こんなもの信じても不幸な未来しか待ってないと思って、休憩時間にこっそりと
「どうしてこんなとこ来ちゃったの?」「努力の方向性間違ってるよ」
と話しかけた。
「学生時代も職場もほぼ男所帯で女の人との関わり方が分からない」
「ここに来れば変われると思った」
と返された。不憫だった。
自称ナンパ師がプロフやツイートで語ってる経験人数やエピソードはほぼ虚言。
だけど一部には知的障害で判断力のない女性、発達障害で適切なバウンダリーのない女性、精神障害や家庭環境に問題があり自尊心を形成できなかった女性を利用しているパターンもある。
彼らが女叩きをするのは弱者男性向けの撒き餌に加え、障害を持つ女性を保護する動きを潰すという目的もある。
だからその時点で女性を搾取する悪人なんだけど、それ以上に金銭的な意味で搾取されてる弱者男性の方が個人的には可哀想だと思った。
女の子を持つお母さんは、娘さんに「嫌だ」「助けて」「通報します」と咄嗟に言う訓練をしてあげてほしいと思う。
それと同時に男の子を持つお母さんは、幼い頃から情緒的な関わりを大切にする、何でも先回りせずに自分でやらせて生活能力や社会性を身に付けさせる、というのを心掛けてほしい。
あのセミナーに参加してた男の人たちの顔が忘れられない
嘘松だな。