「サブスクに感謝するべきだ」という意見は本当か?ランニングコストの緊急度と重要度を解説!サブスクと批評の質の相関性についても考察
今日は久々にいつもと違う話をしたいのだが、いつだったか忘れたがある人から「あなたはサブスクがあることにもっと感謝をすべきだ」と言われたことがある。
その時は納得したフリして頷いていたのだが、それが到底正しい意見だとは思えなかったから、本当にそうなのかをあれから自分なりに考えていた。
どんな話の流れでその意見が出てきかの詳細は省くが、大まかな流れとしては作品の評価が昔と今で大きく変わってるというものだったと思う。
要するに昔に比べていろんな作品をまとめて見られる環境が普及し、フラットな評価ができるようになったという現実を知ってサブスクに感謝すべきであると。
そんな流れだったわけであるが、その時は「なるほど一理ある」とは思ったものの、心底から納得していたかというと「それは違う」と言わざるを得ない。
理由は2つあり、1つは「サブスクリプションは無駄遣いだから」であり、もう1つが「サブスクが批評の質に変化を及ぼすものではないから」である。
今回はこの2つを中心に論じていこう。
サブスクリプションはどう考えても無駄なランニングコストである
結論からいえば、私自身の経験も含めてサブスクリプションはどう考えても無駄なランニングコストであり、間違っても感謝すべき代物ではないというのが持論だ。
これに関しては明確な根拠があり、スティーブン・R・コヴィー博士の著書「7つの習慣」で「緊急度と重要度」を軸にした分布図が作成されている。
この分類に基づいて「緊急度も重要度も高い」「緊急度は高いが重要度は低い」「緊急度は低いが重要度は高い」「緊急度も重要度も低い」に分けるといいだろう。
仕事をする上でこの考え方は用いられるがあらゆることに応用できる為、せっかくならば「ランニングコスト(固定費)」をこれに分類してみたい。
人々が暮らす中で毎月かかるランニングコストを個人的に4つの領域に分類してみると、サブスクリプション(月額制)はどこに当てはまるのであろうか?
そう、このランニングコストの分類を見ればわかる通り、サブスクリプションは「緊急度も重要度も低い」に分類される無駄遣いのお金だ。
私がかつて3年程前まで使っていたサブスクリプションはニコニコ動画プレミアム会員(月額500円)と東映特撮ファンクラブ(960円)である。
合計して1,460円を毎月支払っていたわけだが、ニコニコプレミアム会員が5年、そして東映特撮ファンクラブが2年程使っていた。
そこまでにかかった費用を計算すると500円×12ヶ月x5年=30,000円と960円×12ヶ月x2年=23,040円の合計53,040円も無駄遣いした計算になる。
5万円程度大したことないと思えるかもしれないが、7つの習慣を取り入れて生きている現在では何という無駄遣いをしていたのかと己を恥じて反省した。
その5万円を貯蓄や投資など別のことに使えばよかったと思うし、ぶっちゃけサブスクがない現在生活や作品の批評・感想を書くのに困っているかというと何も困っていない。
むしろ無駄金が浮いたお陰で他のことにお金を回すことができると思うと大きなプラスであり、こういう無駄遣いをどれだけ抑えられるかは大事である。
現在の私は基本的に重要度が高いものにしかお金を回していないから、重要度が低いものにはなるべくお金を払わないようにしているのだ。
何故これだけの期間サブスクを利用していたかというと、その時期は滝行のように作品を見て感想や批評を書いて上げていたからである。
YouTubeやニコニコ動画の毎週配信を待っているとあまりにも遅いし、かといってU-NEXTやNetflixだと無駄なサービスがつく上値段も高い。
その点ニコニコプレミアムはいろんな動画が好条件でスピーディーに見られるのがよく、東映特撮ファンクラブは東映特撮を全作品見られてあの安さというのが魅力だ。
だからこれらを余すところなく活用していたわけだが、3年前から私自身の環境が大きく変わったこともあって退会しており、今は全くサブスクを使っていない。
確かにサブスクであらゆる作品をまとめて見られる環境にあることは大変有り難いのだが、それは毎日のごとく浴びるようにその環境をフル活用できる場合のみ有効である。
私は幸い東映特撮を感想や批評書きに利用していたから毎日使っていたが、そうではなく「いつでも見られる」と思って大して使わないのであれば辞めておいたほうがいい。
人間、いつでも何でもできる環境が手に入るとそれに満足してかえってやらなくなる生き物であり、サブスクもその心理を巧みに利用したビジネスであることを見抜く必要がある。
そこを承知で使っているのであれば問題はないだろうが、そうじゃなくただ何となく利用している人は無駄金を払い続けているだけなのでやめておいたほうがいいだろう。
別にネガティブキャンペーンを行うわけではないが、私自身はランニングコストの見直しを行った時にサブスクは緊急度も重要度も低いと判断したから現在は使っていない。
サブスクがあるという環境が決して作品批評・感想の質を豊かにするわけではない
かの有名な映画批評家・蓮實重彦氏が既に10年以上前に述べていることだが、どれだけネット環境が普及・発達したところで作品批評・感想の質に変化がもたらされているわけではない。
映画史の中で極めて重要だと言われる作品でもフィルムが残っていない作品はごまんとあるし、ネットではなくわざわざ映画館まで足を運ばないと見られない作品だって幾つもある。
ポルノ映画とかにしたってDVD化されていないフィルムの方が圧倒的に多いわけであり、それをサブスクが全てカバーしてくれていると思ったら大間違いだ。
サブスクというデータベース化が我々にもたらした錯覚は恐ろしいものだり、巧妙に仕掛けられたネット上のブラックボックスに騙されていることになる。
月額制であらゆる作品が見られるようになったことは同時にその作品の鮮度が落ちて価値が薄れたことを意味するということを肝に銘じておかなければならない。
例えば同じ映画作品をスクリーンで高いお金を払って見るのとDVDやBlu-ray、サブスクなどのような小さい画面で見るのとではそこで得られる価値に大きな差がある。
むしろ映画の大画面の迫力をあのような小さな画面に閉じ込めてしまうと良質な批評の機会が失われてしまうという可能性さえ危惧されているというわけだ。
ましてや私が大好きな東映特撮、わけてもスーパー戦隊シリーズのような子供向けの中の子供向けにおいては尚更のことである。
それに本当に良質な作品批評・感想が出るかどうかはその人自身が持つセンスや才能・言語化能力などあらゆる資質が大きく関わってくるだろう。
例えばどれだけ数多く作品を見たところでその人の持っている批評のセンスが微妙だといいものはできないし、いいポイントを突いていても言語化能力がなければ形にはならない。
個々の作品は「生き物」であり、それが作られた時代性から逃れることはできないし、また時間の経過に伴って評価も変わっていくものだ。
だからもう既に昔と今では評価が異なるというその方の言い分自体は正しいし私もそこは否定しない、しかしサブスクは決して作品の感想・批評の質を良いものに変える要因とはならない。
それこそ私が書いた「高寺P三部作(『カーレンジャー』『メガレンジャー』『ギンガマン』)が同時代に流行ったイギリスのブリットポップと志向したものが似ているという指摘を今まで誰かしただろうか?
奇しくもイギリスの音楽が志向したものと90年代後半のスーパー戦隊シリーズが志向したものとが似通っているというシンクロニシティーが起こっていることは単なる偶然ではない。
1990年代当時の空気や経済事情などを知っていればなぜこうなるのかは読めてくるのであるが、なぜかそのことを誰も熱心に研究しようとしない。
まあ元々スーパー戦隊シリーズのファンなんて昨日の「キングオージャー」でも「CGが凄い」だのというしょうもない感想しか出てこないから仕方ないのかもしれないが。
何が言いたいかというと、今サブスクがあるという環境に甘んじることなく常に「今まで言われてこなかった新しい視点の批評・言説」を自ら探して言語化しようとするマインドが大切ということだ。
そういう新しい視点での批評が作品を変えて行くことになるし、そういう批評が時代に応じて新しく生み出されていくことにこそ批評の意義はある。
作品そのものの見方さえも大きく変化させるような刺激・衝撃を与えられるのが本当の批評であり、そういう言説が出てくるのが普遍性のある名作かどうかの分水嶺となるであろう。
逆にいえば、ある作品が語られるたびに毎回同じような話題しかループしないようであればその作品はもは批評する価値が尽きた普遍性のないものだと見て良い。
まとめ
以上の理由から、私はサブスクがあることに対して微塵も感謝すべきだなどとは思わないし、なかったところで大きく困ることはない。
もちろんサブスクがあることの利点を活かして新しい視点の批評が次々と言語化されてくれればそれに越したことはないが、残念ながらそれができている若い世代を私は見たことがない。
私が影響を受けたスーパー戦隊シリーズや東映特撮の感想・批評を書く人たちは皆どれも私より優れた批評眼と知性・言語化能力を持った年上の方々ばかりである。
まだまだ私も精進しなければなと思う。



コメント
5二つ目!
「アマプラはサブスクではなく生活インフラ」です。
アマプラのサービスの本体はあくまでも送料無料やお急ぎ便です。これだけで月500円(ニコニコ動画プレミアムと同じ値段ッスねw)取れるレベルの破格のサービスなのですがそこに現行アニメや映画などが見放題のサービスがさらに特典として付きます。NetflixやU-NEXTはビデオのみなので割高に感じますがアマプラだけは違いますよね。現にこの記事では露骨にアマプラだけスルーしています。都合が悪いからですね。
三つ目!
「サブスクはあくまで作品視聴の為にあるのであり、批評はあくまでもその延長」です
サブスクは批評の幅を広げない!は何の反論にもなっていません。
四つ目!
「サブスクが無駄遣いに感じるのは貴方が無料で違法アップロードで観てるからだろ!」です。
僕は覚えていますよ。Sacky的気分批評のファイブマンの記事を貴方が書いていた時、まだファイブマンはレンタル未解禁でした。サブスクもなし。好きでもない作品のDVDを購入するとはとても思えないので恐らく違法アップロードでしょう。
でも僕だって時には違法アップロードを使います。「サンダーマスク」のようなソフト化も配信もされていない作品や映像ソフトが非常に高額かつ配信されてない「スパイダーマン(東映TVシリーズ)」、あとは事実上の封印作品であるリマスター前の「ガンダムSEED」シリーズなどを視聴する時ですね。正直に言ったらどうです?
「それ、違法アップロードで良くね?」ってw
五つ目!
「再放送は、あります!」
僕は小学生の時にTOKYO MXやTVKで「タイガーマスク」や「新造人間キャシャーン」を観て昭和のヒーローに憧れました。事実として古いアニメの再放送はあるのでアラフォーの特権だと思わないでください。
長々と書いたんですけど読んでくれたら幸いでーす
コメント返しじゃなくて僕を仮想敵にして記事でも書いちゃうのかにゃ〜ん?
どちらにしろ楽しみです!ではおやすみなさい!待ってまーす!
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