ストレスで記憶喪失になった話
産後のストレスで記憶喪失。
先日X(旧:Twitter)で産後のストレスで記憶喪失になってしまったママさんのポストが話題になっていた。
「そんな事があるのか」と驚く声を多く見かけた。
けれど私は少し違う感想を抱いた。
少し違うけど私にも似たような経験がある。
今回はそんなお話。
私の場合、2019年晩冬~2021年初冬までの記憶が曖昧だ。
長女の育児とコロナ以外の記憶がすっぽり抜け落ちている。
私は何をしていたのだろう。
当時の私は長女の事以外何を考えていただろう。
思い出せるのは断片的な記憶とも呼べない記憶のような物と、コロナ・ステイホーム・ソーシャルディスタンス・緊急事態宣言という単語だけ。
全てコロナに関わる事で、つまり私はコロナと長女の記憶しかない。
当時は何が流行していたのか。(コロナ以外で)
長女の事以外何を考えていたのか。
長女の育児とリハビリ以外何をしていたのか。
全く思い出せない。
写真を見返してもこんな事あったっけ?状態。
やはりストレスなのか。
私も当時のストレスは男性だったらハゲ散らかしているんじゃないかと思うレベルだった。
ストレス①運動発達遅滞
長女は生後半年(2019年秋)で発達に遅れが生じ、一歳(2020年春)で運動発達遅滞の診断を受け、一歳半(2020年秋)でリハビリが始まった。
何の問題もない妊娠経過を経て、すこぶる健康体で生まれてきた長女。
あまり寝ない子だったけれど、よく飲みよく笑うぷくぷくの普通の可愛い赤ちゃんだった。
首座りは普通の時期だった。
けれどそこで長女の運動発達は止まってしまった。
寝返りしないな、と思いながらも「個人差がある」「寝返りをしない子もいる」という言葉を信じのほほんと暮らしていた。
2019年のクリスマス、4.5.6月生まれの親の地域育児交流会に参加した時衝撃を受けた。
ハイハイしていた。
ハイハイしてどこまでも行く。
親の鞄を漁っては中身を投げる赤ちゃんもいた。
長女はというと、寝たきり。
天井を見上げニコニコ。
声をかければケラケラ笑うけれど、体は動かさない。
長女を見たママさんたちは「ヤバくない?」「怖い」と長女を奇妙なものを見る目で見ていた。
そこで私はやっとこれはヤバいと思った。
小児科を受診しても一歳までは様子見で、寝たきりの長女に食事を与え、オムツを変える生活だった。
寝たきりなのに離乳食の進みは順調で、嚥下能力や咀嚼能力には何の問題もなかった。
長女を見る度に同月齢の赤ちゃんを思い出しては焦りと不安を感じ、何も出来ない事がストレスだった。
一歳で運動発達遅滞の診断を受けた。
一生歩けないかもしれないと言われた。
一歳半で受給者証が発行され、リハビリと療育が始まった。
長女は体を動かせないだけでなく、眠れない子だった。
毎晩の廊下練り歩きやドライブで常に寝不足で、一生歩けないかもしれない寝たきりの長女を抱えて、深夜薄暗い廊下で今すぐ消えたいと何度思ったことだろう。
ストレス②コロナ禍
長女が一歳になった2020年春、初めての緊急事態宣言が発令され、日本も本格的なコロナ禍に突入した。
未知の感染症、志村けんが亡くなり、毎日とんでもない数の感染者が出て医療崩壊が叫ばれた。
私は虚弱体質だし、何より寝たきりの長女がいる。
それはもう徹底的な感染対策を行った。
毎日扉やおもちゃを消毒した。
買ってきた食材も全て除菌した。
お野菜はミルトンで洗った。
元々マイルール型潔癖症ではあったけれどコロナ禍で悪化した。
外出はスーパーへのお買い物と夜泣き対応での深夜のドライブと療育だけ。
元々引きこもり体質だったからステイホームは苦ではなかったけれど、子供と一緒だと話は変わってくる。
イヤイヤ期の子供とずっと家の中、しんどい。
一人の時間がない、気分転換もできない。
目が離せない(目を離したら危険な事をしかねない)事はなかったけれど、自宅でもリハビリをしていたので心に余裕はなかった。
毎日テレビで報道される増え続ける感染者と死者数に怯えていた。
ストレスからの解放
長女の運動発達が健常児にある程度追いついたのは2022年になった頃の事だった。
長女は歩けるようになって進路まで決まり、コロナもオミクロン株になり少し落ち着いて、不妊治療も始め、この頃から色々な記憶が鮮明に残っている。
やはりこの記憶が曖昧な原因はストレスだったのだろうと思う。
二つの大きなストレス源が大幅に縮小した事で私はストレスからある程度開放されたのと同時に、記憶も鮮明に残るようになった。
ストレスで記憶がすっぽり抜け落ちたり、曖昧で思い出せなくなったり、あるいは完全に失ってしまったり…という現象は本当にある。
ストレス怖い。
ストレスなめたらダメ、絶対。
ストレスマネジメント、大事。
それから
2024年6月現在、私は5歳になった長女と生後10ヶ月の次女を育てている。
次女は今のところ月齢相応の発達で心配事はあるけれど動けている分安心感がある。
コロナは消滅していないけれどコロナ禍は終わり、世の中はコロナ禍前に戻った。
2023年に産後1ヶ月でコロナに初感染したが後遺症も無く全員生還した。
そんな今の記憶だが、先月と先々月の記憶が少し曖昧だったりする。
所々記憶がぼんやりしていて、写真や毎日マメというアプリやX(旧:Twitter)で記憶を補っている。
けれど記憶のぼんやり感が違う。
全く思い出せないわけじゃない。
今は2人の育児が忙しすぎてちょっと思い出しにくい状態になっている。そんな感じ。
忙しすぎて記憶が曖昧になる感覚は、忙しすぎる現代人はわりとよく経験していると思う。
コロナ禍という人生初の感染症パンデミックと寝たきりの長女のこれからを憂いながらの育児、私の脳には耐えられない程のストレスだったのだろう。
本当にストレスは怖い。
自分に適したストレス発散方法を見つけるのは何より大切なことだと思うし、可能なら生活から大きなストレス源を切除した方が良くて、これくらい皆我慢していると思い我慢を続けるのは本当に良くない。
時には記憶まで無くす。
人間の脳の不思議。
みんなストレス発散していこうね!



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