小数を含む計算は何かとややこしいイメージがありますよね。
今回はそんな小数から掛け算の出題です。筆算で解くのが基本ですが、小数点の打ち忘れなどのうっかりミスが多発してしまうので、少し違う方法で解いてみたいと思います。
問題
次の計算をしなさい。
2.2×1.1
式変形をメインに問題を解いていきます。
解説
この問題の答えは「2.42」です。計算のポイントは、2.2と1.1を計算しやすい数に変形することです。
小数のままでは計算しにくいので、整数を基準に考えていきます。つまり、2.2=22×1/10、1.1=11×1/10と考えて式変形しましょう。
2.2×1.1
=22×1/10×11×1/10
掛け算だけの計算なので、計算しやすいように順序を入れ替えていきましょう。
2.2×1.1
=22×1/10×11×1/10
=22×11×1/10×1/10
1/10を掛けることは小数点を一つ左にずらすことなので、22×11の計算結果から小数点を左へ二つずらしたものが答えとなるはずですね。
さて、22×11の計算ですが今回は暗算の指定がありませんので筆算で解いても問題ありませんがせっかくなら暗算で解いてみましょう。利用するのは11^2=121という少しメジャーな二乗の計算です。
22×11
=2×11×11
=2×121
=242
これを利用して
2.2×1.1
=22×1/10×11×1/10
=22×11×1/10×1/10
=242×1/10×1/10
=24.2×1/10
=2.42
と計算することが出来ました。
まとめ
難しい小数の計算でしたが、小数点の移動に注目すると暗算で解くことも可能になります。
まずは考えやすい整数で掛け算してから、整数に揃えるために移動させた小数点をもとに戻すというイメージの計算方法です。
実は筆算の計算方法も同じような仕組みとなっているので、筆算のどの操作が今回の解き方のどこに対応しているのか考えてみると楽しいですよ。
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):うおうお
数学の教員免許を所持。個別指導・集団指導の学習塾で数学の講師として小学生から高校生までの指導や、小学生の宿題指導を通して算数の魅力を深堀して楽しく伝えている。現在は民間学童保育所で放課後児童支援員として勤務しながらフリーランスで受験指導もしている。
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