彼との関係にも疑問が…

40歳年上の彼とは、泥棒事件の電話がきっかけで、ずっと信じていた「いつか結婚しよう。待っていてね」の「いつか」が本当に訪れるのだろうか?と疑問を抱くようになった。約束の保証などない。泥棒事件の直後、元気が出るようにと出掛けたグアム旅行で、家族のためにメモを片手にお土産を選ぶ姿を見ると、彼から聞いていた家族との関係性は、事実とは違っているような気もしだした。

さらに、彼の態度にも疑問を抱くようになっていた。
泥棒事件のあと、新居をまず探す必要があった。泥棒が入った家に戻るなんて怖いことはできない。新しく家を探さなければとなったとき、彼は「ぼくが投資目的で購入したマンションに住むといい。分譲マンションだから安心だろう」と提案してくれた。しかも家賃も不要だという。それまで自立して生きてきたので、それは支払うと言ったのだが、「泥棒に入られたのだから」いらないという。

分譲マンションなら安心だろうと(写真のマンションは本文とは関係ありません)…Photo by iStock
 

さらに彼は自分が大丈夫な時間に私の予定が合わないことを快く思わなかった。職場のランチ休憩1時間のときにきて一緒にランチしようというのでついていくと、ランチコースを注文する。1時間で終わるわけもなく、休憩時間を大幅に超えて職場に戻らなければならないこともあった。夕食しようと言われても「その日は遅番だから」と断ると、「そんな仕事を頑張らなくていい。辞めたら?」とも言われるようになった。

少しずつこのまま彼といても、私は本当に結婚できるのか?幸せになれるのか?という思いを見つめ直したくて、泥棒事件によって降りた保険金を使い、学生時代に一度は諦めた留学することを決意した。